観客を招いたワークショップで劇を披露する鳴門市民ら=同市撫養町の市文化会館

 鳴門市で今夏、吉本新喜劇ならぬ「鳴門新喜劇」が旗揚げされる。市文化会館(同市撫養町)の指定管理者「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」が、本場・大阪仕込みのお笑いで地域を元気にしようと企画した。公募などで集まった市民や地元の芸人ら10人が練習で腕を磨いており、新たな鳴門の名物に育てたい考えだ。

 団員は、公募などで集まった徳島市や鳴門市の20~70代の7人と、県内で活躍するお笑いコンビ・キャンパスボーイ、鳴門市に住む同館の専属芸人「ずばり!タコ介」さん。

 初演目として練習を重ねている「鳴門の旅館は大騒ぎ」は、徳島県選出の国土交通大臣が何者かから脅迫を受け、地元の旅館に身を寄せて繰り広げられるドタバタ劇になっている。

 吉本興業の元社員で、吉本新喜劇のチーフとして演出や台本を手掛けた経験もある吉田武司館長(61)が、台本を書いた。ボケとツッコミが満載のほか、阿波弁によるギャグのズッコケなども盛り込み、徳島らしさも出した。

 きっかけは、同社が昨年10月、お笑いの楽しさを知ってもらおうと、新喜劇を体験してもらうワークショップを開いたこと。市民の演技が予想以上に面白かったため、吉田館長が劇団の立ち上げを思い立った。

 ワークショップ後も練習に励み、12月下旬には同館で見物に訪れた60人を前に、劇を披露。会場を笑いの渦に包み込み、メンバーは自信を深めた。今後も2カ月に1回程度、ワークショップを開きながら台本もバージョンアップさせ、完成度を高めていくという。

 出演者の井出岡友子さん(65)=徳島市八万町=は「笑いを取るのは難しいけど、素人らしさを出しながら楽しく演じ続けたい」と意欲を見せる。

 吉田館長は「出演者の個性をもっと引き出して”鳴門ならではの新喜劇“に仕上げ、地域の活性化につなげたい」と話している。