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社説
8月22日付  民進代表選告示  党の存続へ活発な論戦を  
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 蓮舫代表の辞任表明に伴う民進党代表選が告示された。

 立候補したのは、前原誠司元外相と枝野幸男元官房長官である。

 安倍政権の支持率が下がり、自民党の勢いにブレーキがかかる中でも、民進党に対する期待は一向に高まらない。見切りをつけて離党する議員も相次いでいる。

 野党第1党がしっかりしなければ、政治の緊張感は失われていくだろう。

 党勢をどう立て直し、巨大与党に対抗していくのか。前原、枝野両氏は党の将来像を明確に打ち出し、活発な論戦を展開してもらいたい。

 立候補に当たり、前原氏は自己責任社会と決別し、目指すべき社会像を示すと訴えた。枝野氏は「多様性を認め合い、困ったときに寄り添い、お互いさまに支え合う社会を目指す」と強調した。

 具体策には共通点も多いが、共産党を含む野党共闘へのスタンスは異なっている。

 前原氏は「理念、政策が合わないところと協力することはおかしい」と見直しを主張し、枝野氏は「党の主体性を持ちながら、できることを最大限やる」と容認した。

 野党共闘を巡っては、反発した細野豪志元環境相らが離党する要因となった。一方で、昨年の参院選では、ある程度の成果を上げたのも事実である。

 小池百合子東京都知事や、結成の動きがある新党との連携も焦点だ。これについては、枝野氏が消極的な姿勢を見せる半面、前原氏は態度を保留している。

 いずれも、党の分裂や野党再編につながりかねない問題である。対応を誤れば、党の存続が危うくなろう。

 基本政策でも違いがある。

 消費税増税に前原氏は賛成、枝野氏は反対を表明し、「2030年代の原発ゼロ」には、全力で取り組むとする前原氏に対し、枝野氏は「一刻も早く」と踏み込んだ。

 憲法改正では、両氏とも現状での改憲に否定的だが、9条などについての考え方には開きがある。

 消費税増税は、福祉や教育の財源確保策に絡む問題だ。原発や憲法に関しては、党員、支持者の間でも意見が大きく割れている。

 党内対立の解消は難しいが、違いをできるだけ埋め、方向性を一致させる努力が欠かせない。国民に見える形で議論を重ねることが重要だ。

 両氏に対しては、新鮮味がなく、どちらが代表になっても党勢回復は望めないといった見方がある。

 民進党の現状に注がれる目は厳しい。代表の人気やイメージの刷新だけで支持率が上がるほど甘くはない。

 前身の民主党時代を含めて、代表選は毎年のように行われている。党内での足の引っ張り合いが、いかに多かったかを物語っている。

 結束を図り、何を目指す党なのかを国民にはっきりと示す。代表選を、その第一歩とすべきである。

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