徳島新聞Web

3月24日(金曜日)
2 2
23日(木)
24日(金)
社説
3月23日付  参院改革協議会  合区の解消が最低線だ  
このエントリーをはてなブックマークに追加

 「1票の格差」の是正をどうするのか。参院の役割や存在意義が問われている。

 各党の幹部らによる「参院改革協議会」が動き始めた。月に1、2回のペースで会合を重ね、選挙制度の抜本的な見直しについて、2019年の次期参院選までに結論を出す予定である。

 「徳島・高知」「鳥取・島根」の合区を盛り込んだ15年の改正公職選挙法の付則は、次回の参院選までに「選挙制度の抜本的な見直しについて必ず結論を得る」と明記している。

 国会は、その重みをしっかりと受け止め、「抜本的」という言葉にふさわしい改革を急がなければならない。

 問題は、1票の格差是正を巡る各党の主張に隔たりが大きいことだ。

 自民党は、「全国民を代表する」と定めた憲法を改正して参院議員を地方代表とし、都道府県から最低1人を選ぶ制度とすることで合区を解消すべきだと訴える。改憲論議を活性化させたい狙いもあるようだ。

 これに対し、民進党は合区を拡大して20県を10選挙区とする案を軸に挙げている。公明党は全国を幾つかのブロックに分けた大選挙区制が望ましいとし、共産党は比例代表を中心とした制度を主張している。

 昨年の参院選では、選挙区候補がいなかった高知が過去最低の投票率を更新し、全国最低となった。徳島も過去最低である。有権者の政治離れを加速させたといえよう。

 合区は、あくまでも一時的な措置として導入されたものである。文化も風土も異なる2県を数合わせで一つにするのは乱暴過ぎるし、弊害が大きい。

 私たちは合区を前回限りで解消すべきだと訴えてきた。地方の切り捨てにつながる合区拡大には反対する。

 国民の間で合区をテーマにした改憲の機運が高まっているとも思えない。改憲するのであれば、衆院と参院の役割分担や権限・機能をどう見直すのかといった議論も同時に進める必要がある。改憲論議を持ち出すことには賛同できない。

 地方の人口減少が進む中、1票の格差を是正しながら、地方の声を中央に届ける選挙制度を構築するのは極めて難しい。選挙制度は政党の消長にも直結する。思惑や利害が絡み合うだけに、議論の先行きは見通せない。

 しかし、抜本見直しについて「必ず結論を得る」とした付則を忘れてはならない。ほごにするようなことがあれば、国民の政治への信頼が失われることを国会は肝に銘じてもらいたい。

 時間的な制約もある。19年の参院選から新制度を導入するのなら、国民への周知期間を考慮し、遅くとも18年中には決めておく必要がある。

 各党は党利党略を排し、大局的な議論を行うべきだ。参院改革協議会を、実りある場にしなければならない。

メニュー
 徳島ヴォルティス        高校野球
 社説        鳴潮           号外       地震
 ニュースリリース           不審者
 人事       訃報