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社説
5月25日付  資源大国アフリカ  関係強化を急がねば  
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 「最後の巨大市場」と言われるアフリカをめぐり、各国の動きが急である。6月1日から横浜市で開かれる第5回アフリカ開発会議(TICAD)を控え、日本も関係強化に乗り出した。

 対アフリカ政策では、官民を挙げて進出する中国や、歴史的につながりの深い欧州に比べて遅れが目立つ。政策拡充は急務だ。

 先ごろ、アフリカと日本の資源開発協力を進めるため、茂木敏充経済産業相とアフリカ15カ国の資源担当大臣らが投資促進策などを話し合う「日アフリカ資源大臣会合」が都内で開かれた。アフリカの担当相が集まる会議が日本で開かれたのは初めてである。

 経産相は、日本企業の資源開発事業に5年間で総額20億ドルを拠出することや、資源関連の技術者ら千人の育成を柱とする「開発促進イニシアチブ」を表明した。資源の共同探査のほか、電力、水、港湾といったインフラ整備も支援するという。

 アフリカ資源の安定確保につながる施策で歓迎したい。

 アフリカは鉱物資源の宝庫だ。石油、石炭、天然ガスのほか、自動車の排ガス浄化に使うプラチナ、ハイテク産業に欠かせないレアアースなど、種類も量も豊富にある。

 経済も急成長を続けている。サハラ砂漠以南のいわゆるアフリカ諸国は、新興国の需要拡大による資源価格の高騰を追い風に、2000年以降、年平均5・8%の高い経済成長を誇る。「アフリカは援助対象でなく、今やビジネスパートナーだ」との声も聞こえるようになった。

 人口増加も著しい。現在の10億人が、50年には20億人超に倍増する見込みだ。市場としても大きな可能性を秘めている。再生途上の日本経済にとっても、資源と市場確保の両面から、アフリカは重要な位置を占めているといえるだろう。

 アフリカ進出競争の先頭を走っているのが中国だ。習近平国家主席が就任早々、タンザニア、南アフリカ、コンゴ共和国を歴訪したのも、アフリカ重視の表れといえる。

 かつて日本を下回っていた貿易額は、この10年間で約20倍になった。09年からはアフリカの最大の貿易相手国に浮上。12年の貿易総額は1984億ドルと日本の6倍近い。進出企業は日本の約300社に対し、2000社を超す。この10年で大きく水をあけられてしまった。

 しかし中国の進出には、現地でも「資源目当てが露骨」「新植民地主義だ」といった批判が根強い。技術移転が進まないばかりか、雇用創出にもつながらない。進出企業のトラブルは絶えず、所得格差はかえって拡大したとの指摘もある。

 批判を受け、中国は実利優先の姿勢を軌道修正し、社会発展につながる支援にも力を入れ始めた。習氏は3年間で200億ドルの融資を柱にしたアフリカ支援を言明。投資と援助を同時に、大規模に進める方針だ。

 財政難の日本が、中国と援助額の多寡を競っても限界があろう。ここは強みである高い技術力を生かしたい。公害問題で培われた環境保全技術も大いに役立つ。初会合から20年になるTICADの蓄積も踏まえ、共に発展していくには何が必要か、官民で知恵を絞る時である。

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