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12月1日付 雇用悪化 不安解消へ国は対策急げ
個人加盟の地域労組でつくる「全国コミュニティ・ユニオン連合会」が先月末に設けた無料電話相談に悲痛な声が相次いだ。 米国の金融危機に端を発した景気後退で雇用情勢が悪化し、製造業を中心に派遣や期間工ら非正規労働者を削減する動きが強まっている。 厚生労働省の調査では、今年十月から来年三月までに、非正規労働者のリストラが約三万人に達することが分かった。このうち、徳島県内は百二人いる。これとは別に、県南の企業が今月末までに百十人の派遣労働者の削減方針を示した。 来春卒業予定の大学生や高校生らに対する企業の採用内定取り消しも全国で三百三十一人に上っている。リストラの波は正社員にも押し寄せている。何とも深刻な事態だ。 厚労省は先週末、緊急雇用対策本部を設置した。派遣労働者らへの再就職支援などに迅速に取り組んでほしい。 リストラにあたって問題となるようなケースはないのか。監視や指導態勢を強める必要がある。 県も、雇用維持と新規就労の場の確保に全力を挙げてもらいたい。 リストラが目立つ業種は、輸出不振で生産縮小の動きが顕著な自動車メーカーや電機業界などだ。千人単位で削減する企業も多い。 非正規労働者は「雇用の調整弁」に使われることが懸念されてきたが、まさに現実になった。非正規が正社員より解雇しやすいことによるが、契約途中の雇用打ち切りなどは、まさしく使い捨てだ。 企業の従業員に占める非正規労働者の割合は三人に一人に上る。 多くは年収二百万円以下で、雇用保険に入っていない人も多いようだ。十分なセーフティーネットがない中での削減は、ワーキングプア(働く貧困層)を増やし、フリーターの固定化に拍車をかけよう。 雇用の減少は消費者心理を冷やし、地域の活力をそぐ。企業にとってもプラスにならないことを自覚すべきである。 内閣府がまとめた十一月の地域経済動向は、全国十一地域すべての景況判断を前回の八月から下方修正した。不況の長期化で、リストラがさらに拡大することが懸念される。 政府は、五日までに新たな雇用対策をまとめる予定で、失業給付金の増額などを検討している。 人手不足が深刻な医療・福祉分野の職場に離職者を配置できるような職業訓練の拡充策、契約を打ち切られた派遣労働者の住宅確保策などを盛り込んでほしい。 企業側も、仕事を分かち合って雇用を増やすワークシェアリングの活用などにもっと努めてもらいたい。 景気悪化は世界金融危機を受けて急激に進んだとはいえ、政府の危機意識の甘さも気掛かりだ。 第二次補正予算案提出を来年の通常国会に持ち越したが、そんな対応でこの危機を乗り切れるのか。 働く人の不安をなくすよう、あらゆる手だてを講じることが、政治の責任である。
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