![]() 10月15日付 新聞週間 変化の先を見据えたい
本田さんは「紙一枚で世界のいろんなことが分かる」と新聞を評価してくれている。 その言葉通り、本紙が日々起きるさまざまな出来事を的確にとらえ、何が問題で、今後どうなっていくかを伝えられているのかどうか。常に自問自答しながら、「地球の今を見る窓」としての役割をしっかりと果たしていきたい。 世の中には情報があふれている。政治、経済、社会はもちろん、文化、科学、スポーツ、地域の出来事もある。グローバル化に伴い、それらが世界各地から発信されている。 新聞は、取材力を生かしてそうしたニュースをきめ細かく集め、価値判断した上で、重要度に見合った大きさで報道している。 紙面が社会を映し出すだけでなく、暮らしやビジネスに役立ち、未来への展望を開く際の参考になるよう心掛けている。 新聞を取り巻く環境は時代とともに変化している。ラジオ、テレビ、そして今は電脳社会を代表するインターネットが普及した。若者の活字離れも進んでいる。 メディアには、それぞれの特徴がある。ラジオ、テレビは速報性に優れ、ネットはそれに加えて、知りたい情報を、知りたいときに取り出すことができる。しかもネット上を流れる情報量は膨大だ。 そんな多メディア時代における新聞の最大の特徴は、ニュースを深く掘り下げる解説や先を見通した論評にある。 出来事をストレートに伝えるだけでなく、ニュースが社会全体の流れの中でどういう位置づけにあり、どんな意味を持っているのか。じっくりと検証する姿勢を保ってきた。 もう一つの特徴は、政局から子育てまで、幅広い情報が一度に見られる「一覧性」だ。 ネットは便利な半面、情報の中には不正確なものもある。どれが重要なニュースであるかもつかみにくく、興味のあるものしか見ない傾向もあるようだ。 その点、新聞は吟味したニュースを、優先順位を付けて読者に提供している。紙面をめくれば、社会全体が眺められる仕組みである。 今年は、従来にまして変化の歯車が大きく動いた。 一般市民が裁判員として司法に参加する裁判員制度が5月にスタートし、9月には歴史的な政権交代によって民主党を軸にした鳩山内閣が発足した。 世界に目を向ければ、オバマ米大統領が「核なき世界」を目指すと宣言し、先日、ノーベル平和賞の授賞も決まった。 裁判に市民感覚がきちんと反映されているか。鳩山内閣が掲げる「脱官僚・政治主導」の取り組みや、核廃絶は着実に進んでいるか。 変化のときこそ、先を見据えて検証し、提言する「新聞力」が問われる。そのことをあらためて肝に銘じ、より良い紙面づくりを心掛けていきたい。
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