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社説
10月20日付  JR西日本  会社ぐるみの責任逃れだ  
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 命と安全を最優先しなければならない鉄道マンの倫理は、どこへいったのか。

 107人が死亡した尼崎JR脱線事故の調査や捜査をめぐり、JR西日本が責任を逃れようと不適切な行為を繰り返していた。

 先月末の国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の報告書漏えい問題に続き、2007年2月の事故調査委の意見聴取会で有利な証言を得ようと、当時社長だった山崎正夫取締役が旧国鉄OBら4人に公述人への応募を要請していたことが明らかになった。うち、2人には謝礼として現金各10万円を渡していた。

 兵庫県警や事故調査委に必要な資料を出さなかったうえ、県警や神戸地検の事情聴取を受ける社員に会社の見解をまとめた資料を配ったり、供述内容のメモを出させたりするなど、口裏合わせとも受け取れる行為もあった。

 トップ自らが手段を選ばず事故調査をゆがめようとするのは、会社ぐるみの組織犯罪と言うしかない。

 被害者、遺族の苦しみや悲しみを逆なでするような行為に憤りを禁じ得ない。

 JR西は信頼回復策として、「うそをつかない」「良心に恥じない」といった社員の行動規範を新たに策定する意向を示した。しかし、意識改革が一番必要なのは会社の幹部だろう。

 報告書漏えいなどにかかわった山崎前社長らは取締役を辞任する意向を示しているが、当然である。

 JR西は、事情聴取対策について「社員の不安解消や記憶を呼び起こすことが目的だった」とするが、事故から4年間、真剣に改革に取り組んできたのかどうか。

 社外有識者による同社のコンプライアンス特別委員会は、早急に事故調査の全容と再発防止策を示す必要がある。

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