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10月25日付 臨時国会あす開会 攻守逆転 活発な論戦を
新政権が発足して1カ月余り。この間、鳩山由紀夫首相は記者会見などで施政方針を示し、前政権からの政策転換も次々と打ち出してきた。 しかし、国会ではまだ所信を明らかにしていない。 何に重点を置いて政権運営に取り組んでいくのか。内外の諸課題にどう対処していくのか。鳩山首相は所信表明や代表質問、委員会審議の中で、自らの言葉で明確に語ってもらいたい。 1994年の羽田政権以来、15年ぶりに野党になった自民党にとっても、非常に重要な国会となる。党の再生は、いかに実のある論戦を国民の前で展開できるかにかかっているからだ。 谷垣禎一総裁らは、先の衆院選で惨敗した反省と政権を長年担ってきた経験を踏まえ、新政権の姿勢や政策を追及する必要がある。 鳩山政権の喫緊の課題は2010年度の予算編成である。 国民の生活と命を守る政治への転換を掲げる首相は、税金の配分先を「コンクリートから人」に変えるとしている。そのために、マニフェスト(政権公約)に盛り込んだ「子ども手当」や公立高校の授業料実質無償化などの目玉政策を10年度から実施する方針だ。 しかし、各省庁からの概算要求総額は95兆円と過去最大規模に膨れ上がっており、相当絞り込まなければマニフェストは実行できない。 一方で、地方などからは公共事業の削減に不安の声が上がっている。10万人の緊急雇用対策を打ち出し、地方主権の実現を掲げる鳩山首相は、地方の懸念が払拭(ふっしょく)されるよう、論戦を通じて丁寧に説明する必要がある。 地元住民や自治体が反発している群馬県の八ツ場(やんば)ダム建設中止問題や、米国との間で議論が続いている沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題など、調整が難しい課題も浮上している。 鳩山首相の政治資金収支報告書の虚偽記載問題では、説明が不十分と感じている国民が少なくない。「脱官僚」を掲げながら、日本郵政の次期社長に元大蔵省事務次官を起用したことにも、野党などから批判の声が上がっている。 鳩山首相はこれらの疑問にしっかりと答えなければならない。 政府の提出予定議案には、日本郵政の株式売却凍結法案や、借金返済を猶予する中小企業金融円滑化法案など重要なものもある。いずれも従来の政策を転換するものであり、十分な審議を求めたい。 一方、国家戦略室を「戦略局」に格上げする法案の提出が見送られたのは残念である。既に菅直人国家戦略担当相が陣頭指揮を執り、機能しているからだとするが、戦略室の影は薄い。予算編成の司令塔役を担う政権の看板組織であり、早急にしっかりとした態勢を整えるべきだ。 会期は11月30日までの36日間と短いが、党首討論もぜひ実施してもらいたい。攻める自民、受けて立つ民主。攻守所を変えた、活発な論戦を聞きたいものである。
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