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社説
10月29日付  国会代表質問  もっと具体論を聞きたい  
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 政権交代後初となる国会論戦が、鳩山由紀夫首相の所信表明演説に対する衆院代表質問でスタートした。

 鳩山政権の基本路線は、税金の無駄遣いを徹底的になくし、国民の生活を第一に考えた政策を進めていくことにある。民主党は、それを先の衆院選マニフェスト(政権公約)に掲げて国民の支持を得た。次は、いかに実行していくかだ。

 代表質問では、その具体策が示されることが期待されたが、残念ながら鳩山首相の答弁からは聞けなかった。

 確かに、新政権がスタートしてまだ40日余りしかたっておらず、現在進行形という事情も分からないわけではない。

 しかし、具体的な道筋の提示を求める野党に対して「必ず実現する」「予算の組み替えによって財源を確保する」などと言うだけでは、説得力に欠ける。

 政権交代を国民に実感してもらうため、鳩山政権はマニフェストを反映させた新年度予算を早急に仕上げなければならない。

 それだけに、論戦を無難に乗り切りたいとの気持ちもあるのだろう。だが、選挙戦での主張をいつまでも繰り返すだけでは国民の理解は得られない。

 続く代表質問や委員会審議では、政権与党として具体論へと前進させることを求めたい。

 初日は、前政権を担った自民、公明両党が代表質問を行った。

 トップに立った自民党の谷垣禎一総裁は、マニフェストを羊頭狗肉(くにく)だと批判。「看板でない、国民に提供する商品を見せてほしい」と切り込むなど、全面対決の姿勢で臨んだ。

 これに対し、鳩山首相は官僚答弁とは違った自分の言葉で国民にも分かりやすく反論したものの、理念が先行した所信表明の域をほとんど出ていなかった。

 経済成長戦略や景気対策については、成長率至上主義ではなく、「人間のための経済」によって内需と雇用を生み出すとの考えを示した。

 しかし、それで景気が回復軌道に乗るといわれても、国民は納得できないのではないか。景気の「二番底」が心配される中、具体的に踏み込んだ答弁が必要だ。

 日米の懸案となっている米軍普天間飛行場移設問題でも、地元・沖縄県民の気持ちを受け止めて考えていく姿勢を示し「最後の意思決定は私が行う」としただけだった。

 普天間移設については、外相と防衛相の発言にずれがあることも踏まえて、自分が判断すると強調したとみられる。外交・安全保障の絡む重要課題だけに、しっかりとしたリーダーシップを求めたい。

 野党に回った自民党は、代表質問で反転攻勢に出た。しかし、普天間移設問題では、これまでの政権与党として結論を出さなかったと切り返される場面もあった。

 下野したとはいえ、二大政党の一翼を担う自民党である。長年の政権運営の経験を生かして、日本の将来はどうあるべきかといった観点から、鳩山政権に本格的な政策論争を挑んでもらいたい。それが党再生への大きなステップになる。

徳島新聞社