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社説
11月19日付  GDP連続成長  楽観せずに次の手を打て  
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 今年7~9月期の実質国内総生産(GDP)が、年率換算で前期比4・8%増と2四半期連続のプラス成長になった。

 中国などアジア向け輸出の増加に加え、エコカー減税やエコポイント制度による個人消費の拡大、設備投資の1年半ぶりプラス転換など、内需が上向いてきたことが大きい。

 市場予想を上回るGDPの高い伸びは、日本経済が持ち直しつつあることを示すものだ。

 徳島県内の景気も、日銀の金融経済概況によると、依然として厳しい状況にあるものの、全体として下げ止まっている。

 このまま順調に推移できるよう政府・日銀は、より効果的な政策運営に努めてもらいたい。

 ただ、今回の伸びは政府の経済政策に支えられた側面が強く、自律的な回復基調には至っていない。先行きは楽観できないだろう。

 景気の実感に近い名目GDPは0・3%減と、6四半期連続でマイナスのままだ。

 物価動向を示す国内需要デフレーターも前年同期比2・6%下落と約51年ぶりのマイナス幅を記録。賃金の下落や雇用不安をもたらすデフレへの懸念が強まっている。

 政府は景気回復が息切れしないよう、細心の注意と努力を払う必要がある。

 ここにきて、個人消費を下支えしてきたエコカー減税や家電のエコポイント制度も需要が一巡し、力強さに欠けてきた。企業の冬のボーナスも大幅に落ち込む見通しという。

 輸出も、主力の欧米の景気回復が遅れ、円高による日本企業の現地生産志向が強まっていることもあり、鈍化が避けられそうにない。

 菅直人国家戦略相は「デフレ的な状況に入りつつある懸念をもっている」と警戒感を示した。

 デフレ阻止が、日本経済の大きな課題となってきた。

 鳩山由紀夫首相は景気対策に空白期間が生じないよう、本年度第2次補正予算案の早期編成を指示した。

 来年度予算案と合わせ「15カ月予算」とする考えだ。スピード感をもって、切れ目のない対策を実行してもらいたい。

 財源は、本年度補正予算の見直しで削減した2・9兆円の大半を充てる方針という。

 対策としては、医療・介護や環境分野での新産業の育成などが検討されているが、失業の防止や再就職支援など、すぐに役立つ短期対策も欠かせない。

 鳩山政権にとって悩ましいのは、財政規律の維持と財政出動による景気のテコ入れを同時に行わなければならない厳しい状況に置かれていることだ。

 来年度予算の概算要求を「事業仕分け」で削減するなど、前政権の負の遺産処理に追われている。

 一方で、本年度税収は当初予測の46兆円から38兆円程度にまで大きく落ち込む見通しで、下手をすれば、来年度の新規国債発行額が50兆円台に膨らむ恐れがある。

 日本経済を成長軌道に乗せる独自戦略を早急に構築できるかどうか。鳩山政権の力量が問われる。

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