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11月22日付 公約予算圧縮 国民への説明が不可欠だ
対象となっているのは、高速道路無料化や農家の戸別所得補償、子ども手当などで、国家戦略室が今月末をめどに公約関連予算の見直し案をまとめる方針だ。 景気低迷に伴い、税収が大きく落ち込んでいる。行政刷新会議の「事業仕分け」による既存事業の切り込みも、そう簡単にはいかない。財源が足りないからといって国債を発行すれば、厳しい財政状況がますます悪化してしまう。 そうしたことを踏まえれば、看板政策であっても予算の削減はやむを得ないだろう。 ただ、見通しが甘かったことは否めない。 鳩山由紀夫首相は就任当初、10年度の公約実現に必要な約7兆円の財源について「無駄の削減で十分にめどが立つ」としていただけに、自民党など野党が「変節」と批判するのは必至だ。 高速道路無料化などの看板政策を今後どのような規模で、どう進めていくのか。国会の場はもちろん、国民にきちんと説明する必要がある。 10年度の予算編成は、概算要求段階で過去最大の95兆円超にまで膨らんだ。既存事業の上に、子ども手当の半額支給に必要な2兆3千億円をはじめ、高速道路無料化試行費6千億円、戸別所得補償費5600億円などが盛り込まれたためだ。 問題は、いかに歳出を絞り込むかだが、先行きは不透明である。 事業仕分けでは概算要求の3兆円圧縮を目指しているが、前半戦でのカットは約4500億円にとどまっているのが実情だ。 税収の落ち込みも、看板政策の大きなネックになっている。09年度の税収は8兆円下振れして38兆円前後に落ち込む見通しで、10年度も40兆円を下回るとみられている。 公約に掲げたガソリン税などの暫定税率を廃止すれば、2兆5千億円もの税収減となる。 税収が厳しい一方、財源不足を補うための新規国債発行については、首相は09年度の44兆円程度に抑える方針を掲げている。 こうした状況から、公約実現か財政規律かの二者択一を迫られ、「聖域」だった公約関連予算の圧縮へとかじを切った格好だ。 看板政策のために借金を増やしたのでは、国民の理解は得られない。財政規律を守るためにも、国債抑制は当然のことだろう。 共同通信社が今月初めに実施した世論調査でも、国債抑制のための公約実現先送りや一部修正について、容認派が68%を占めている。 しかし、公約は国民と交わした重い約束である。公約関連予算を圧縮する場合は、どの看板政策を優先させるのかを「国民目線」でしっかりと考えてもらいたい。 公約にこだわるあまり、他の必要な事業予算を犠牲にするのは本末転倒である。 国民のための軌道修正なら、理解を得た上で思い切って見直す姿勢も必要だろう。
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