|
11月23日付 荒れる終盤国会 会期延長で丁寧な審議を
与党が中小企業金融円滑化法案を衆院本会議で採決を強行したほか、衆院各委員会でも新型インフルエンザ対策法案など4法案の強行採決を連発。自民、公明両党が反発し衆参両院で審議拒否をしているからだ。 政権交代で与野党が攻守所を変え、国会の審議風景が大きく変わったと思われただけに、旧態依然の与野党の綱引きにがっかりする。 金融円滑化法案は中小企業の黒字倒産をなくするために一刻も早い成立が必要だとしても、衆院での実質審議が約8時間ではやはり拙速のそしりは免れない。 民主党は野党時代に、当時与党の自民、公明両党の国会運営を「強行採決」「数の横暴」と厳しく批判してきた。 これでは自公政権の対応と全く変わらない。政権交代後の初の採決が強行採決では、有権者の理解も得られにくいだろう。 民主党は、強引な国会運営に対する世論の批判を懸念し、連休明けの24日から国会の正常化を優先させる構えだ。 実質5日間しか残っていない審議日数では、政府提出の全12法案を成立させるのは極めて困難だ。このため、与党内には会期を12月初旬まで延ばす小幅延長論が強まっている。 会期延長をためらわず、丁寧に審議を進めてもらいたい。 鳩山由紀夫首相は所信表明演説で「国民のためになる議論を国会でぶつけ合っていこう」と述べていた。ぜひ国民の期待を裏切らないようにしてほしい。 自公両党は既に合意した審議以外は欠席する考えだが、欠席では「抵抗のための抵抗」とのイメージを有権者に与えるだけだ。審議の中で、内容のどこに問題があるのかを指摘していくべきである。 鳩山首相は、国会の混乱について「強行採決というより(野党の)審議拒否だ」と自公両党を批判。「政府で出した法案は会期の中で上げていただきたい」と語った。背景には早く国会を終え来年度予算の編成に集中したいとの思惑もあるようだ。 だが、強引ともいえる民主党の国会運営に対し、野党や識者からは「鳩山首相の偽装献金問題や、小沢一郎民主党幹事長側への建設会社からの裏献金疑惑が報道され、これらを隠したい意図が見て取れる」との批判がある。 民主党の法案審議優先方針で、18日に予定されていた党首討論も見送られた。 政権発足から2カ月がたち、米軍普天間飛行場移設や来年度予算編成など多くの論点があり、首相の真意を聞くのにいい機会だったはずだ。 野党からの25日の党首討論実施要求に、民主党は全国知事会開催を理由に応じない方針だ。しかし、ここは鳩山首相自らが討論実施を決断し、自身の疑惑も含めて国民にきちんと説明する必要があろう。 国会の混乱で、国内最大の感染症とされる肝炎の対策基本法など議員立法の成立も危ぶまれている。与野党は駆け引きをやめ、議論を尽くす国会に早く戻すべきだ。
|
|

























