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社説
2月9日付  17年度県予算案  実感できる徳島創生を  
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 徳島県の人口減少が止まらない。県内景気は足踏み状態が続いている。大規模災害への備えも待ったなしだ。

 山積する課題にどう対処するか。県は2017年度当初予算案の一般会計を、16年度当初比0・2%増の4860億1200万円と、8年連続の増額予算とした。16年度2月補正の約28億円と合わせ、一体的に事業を展開していくという。

 飯泉嘉門知事は「地方創生・本格展開加速予算」だと述べた。

 盛りだくさんの施策を生かせるかどうかは、県の実行力にかかっている。希望が持てる徳島づくりへ、しっかりと取り組まなければならない。

 地方創生の試金石となるのが、消費者庁の徳島移転である。実現に向け、消費者行政・教育の充実などを進める。エシカル(倫理的)消費の浸透など、徳島ならではの試みで機運を高めていきたい。

 経済・雇用対策では、戦略的企業誘致を打ち出した。ターゲットを絞った誘致活動を進めるとともに、本社機能移転に対する支援策を広げる。

 県内9市町に42社と、開設が相次いでいるサテライトオフィス(SO)は、海外企業にも進出を働き掛けるほか、県内企業との連携強化や人材確保などで定着を図る。

 都会から地方へ、人の流れを変えるのは容易ではない。東京一極集中の是正に向け、地道な努力が求められる。

 農林水産業では、引き続き6次産業化やブランド化を推進する。特に力を入れるのが、海外展開など販路の開拓だ。産学官の連携や専門家による支援を充実させる。

 限界集落が増えるなど、過疎化は深刻だ。担い手の育成も急ぐ必要がある。

 昨年は熊本や鳥取で大きな地震が起きた。南海トラフ巨大地震の発生が懸念される本県も人ごとではない。

 防災・減災の予算には、津波避難路や孤立化対策のヘリポートの整備、低コスト工法による木造住宅の耐震化促進などを盛り込んだ。直下型地震への対応では、中央構造線活断層を震源とする地震の被害想定を策定する。有効に活用することが大切だ。

 注目されるのは、地球温暖化対策である。1月には、脱炭素社会の実現を目指す県条例が施行された。

 温室効果ガスの排出量を減らすため、再生可能エネルギーや水素エネルギーの普及を後押しする補助制度を創設する。条例が掛け声倒れにならないよう、啓発に力を注いでもらいたい。

 県財政は、借金である県債が減るなど改善している。地方債の発行に国の許可が必要な起債許可団体を8年ぶりに脱した。

 だが、県債残高は依然、予算規模を上回り、県税収入も伸び悩んでいる。高齢化の進展で社会保障関係に充てる扶助費の増加が見込まれるなど、厳しい状況に変わりはない。今後も着実に財政構造改革を進めてほしい。

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