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社説
2月13日付  福島原発廃炉作業  過酷な実態に目を向けよ  
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 廃炉に向けて福島第1原発に突き付けられた現実は、あまりにも厳しい。

 東京電力の調査で、2号機の原子炉格納容器内の空間放射線量が、毎時650シーベルトと推定されることが分かった。

 東電は、メルトダウン(炉心溶融)で溶け落ちた核燃料(デブリ)を取り出すため、自走式ロボットのカメラで詳細な位置や状態を把握する計画だが、この超高線量では、ロボットは2時間足らずで壊れてしまう。

 デブリを取り出せなければ廃炉できず、計画の見直しを迫られるのは必至だ。政府と東電は国内外の技術力を結集し、難関を乗り越えなければならない。

 デブリは圧力容器を突き破り、格納容器の底部など、広範囲に堆積しているとみられる。

 調査では、線量の高さに加え、ロボットの投入経路となる作業用足場が脱落し、走行ルート上に堆積物があることも判明した。東電と政府は、夏ごろまでに取り出し方法を決め、2021年に作業を始める予定だが、大幅に遅れるのは確実だ。

 さらに、2号機よりも1、3号機の方が状況は悪いとされている。格納容器に達したデブリの取り出しは世界でも例がなく、全く未知の領域である。

 2兆円と見込まれていた廃炉費用は昨年、8兆円に膨れ上がった。作業期間は30~40年とされるが、完了できるよう全力で当たるほかない。

 原発の負の遺産は、どこまで大きくなるのか。再稼働に積極的な政府は、過酷な実態を直視すべきである。

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