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社説
2月16日付  2月県議会開会  「人口危機」で熱い論戦を  
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 論戦の焦点は、飯泉嘉門知事が「地方創生の本格展開加速予算」と位置付ける2017年度一般会計当初予算案である。徳島県議会の2月定例会が開会した。

 知事は所信表明で「徹底した県民目線、現場主義の下、徳島ならではの地方創生をさらなる高みへと進化させる」と述べた。

 当初予算案は、移住交流人口の増加や出生率の向上など、人口減少対策に重きを置いたのが特徴だ。

 徳島に、にぎわいを取り戻し、徳島創生をいかに進めるか。しっかりと議論してもらいたい。

 本県の人口減少は危機的な状況だ。1月1日時点の県人口は74万9014人と前年より5818人減った。減少は18年連続で、特に死亡数が出生数を上回る自然減が16年は4433人と過去最多になるなど、少子化は極めて深刻である。

 転出者が転入者を上回る社会減も18年連続で、東京圏など都市部に人口が集中する構図は変わっていない。

 県が15年度に策定した人口減少対策の5カ年計画(15~19年度)では、20年時点で転入・転出者の均衡を図るとともに、25年の合計特殊出生率を1・8(15年は1・53)に上げる目標を掲げている。

 しかし現状では、この目標達成は非常に厳しい。計画の中間年度に当たる17年度は、知事の言う「本格展開加速」がどこまで実現できるのか、手腕が問われる。

 県議は積極的に新たな提言を行ってほしい。

 徳島創生のもう一つの鍵となるのが、消費者庁の徳島移転である。

 政府は昨年7月、移転の判断を3年間先送りするとともに、徳島に政策立案拠点を設置する方針を示した。

 県は当初予算案に、消費者庁が7月にも県庁に設ける拠点の活動を支える「とくしま消費者行政プラットホーム(仮称)」の整備費を計上した。市町村や大学と連携した消費者行政、消費者教育の充実も進める。

 全面移転が実現するか否かは拠点の活動の成果にかかる。県のサポート態勢や、誘致に向けた県民の機運をいかに醸成するか。県の戦略を問いただしてもらいたい。

 南海トラフ巨大地震など大規模災害に備えた防災対策の強化も、重要な論戦のテーマとなる。

 当初予算案には、避難所環境の向上や通信インフラの強靱化など、幅広い対策が盛り込まれた。実効性のある施策となるよう、緊張感を持って議論すべきだ。

 現在4期目になる知事の任期は、間もなく折り返し点を迎える。知事が掲げた施策について、何ができて何ができていないかを検証し、中間評価をする役割が議会には求められる。

 長期政権の弊害が出ていないか、チェックも必要だ。知事と対峙し、掘り下げた議論を行うことが大切である。

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