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社説
3月14日付  経産省施錠  「知る権利」侵す規制だ  
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 「継続的な情報管理の見直しの一環」と説明しているが、取材規制にほかならない。

 経済産業省が、全執務室の扉を電子ロックで施錠する措置に踏み切ったと聞いて、耳を疑った。世耕弘成経済産業相の判断だという。

 世耕氏は、NTTで報道対応を担当した元広報マンで、記者対応の重要性も熟知しているはずだ。それが今なぜ、規制強化を打ち出したのか。

 引き金となったのは、政府が年金積立金管理運用独立行政法人の資金を米国のインフラ投資に活用することを検討している-というニュースだ。

 これに対し「日本国民の年金をトランプ米大統領のために使うのはとんでもない」などと批判が強まった。情報の出所が経産省とのうわさが広がって、措置につながったとされる。

 施錠は、取材のたびに扉を開けなければならない職員に手間を強いる。対外の対応に支障がないように努めたいとしているが、閉鎖性が強まれば、おのずと情報発信にも消極的になるだろう。経産省にとって、不都合な情報は隠蔽されるのではないかという疑念も湧く。

 情報公開の流れにも逆行している。権力監視というメディアの機能を阻害し、国民の「知る権利」を侵害するものだ。

 他省では機密情報を扱う一部の部署に限り施錠しているが、全執務室を施錠しているケースはないという。

 行き過ぎた対応だと言える。世耕氏は、措置を早急に撤回すべきである。

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