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社説
8月26日付  籠池夫妻再逮捕  国有地疑惑も捜査尽くせ  
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 学校法人「森友学園」を巡る一連の疑惑の解明に向けた捜査が進んでいる。

 大阪府豊中市の小学校の校舎建設で、金額を水増しした工事請負契約書を国土交通省側に提出して約5600万円を詐取したとする詐欺罪について、大阪地検特捜部は、前理事長の籠池泰典容疑者と妻の諄子容疑者を起訴した。

 特捜部はさらに、森友学園が運営する塚本幼稚園に関して、府から9250万円の補助金をだまし取ったなどとして、両容疑者を再逮捕した。

 再逮捕の容疑は、2011~15年度に、障害などで特別な支援が必要な「要支援児」の受け入れ補助金7056万円を詐取したほか、16年度分の同補助金約2273万円をだまし取ろうとしたことだ。

 事実なら由々しき問題であり、全容の解明が待たれる。

 疑惑の発端は、小学校開校を予定した国有地が約8億円値引きされた件だ。

 小学校の名誉校長を一時務めていた安倍昭恵首相夫人の意向が影響していないのか。用地の売却に当たった財務省側に、昭恵夫人の意向に対する忖度(そんたく)がなかったのか。

 特捜部は交渉した近畿財務局関係者らを任意聴取し、背任容疑などで調べている。捜査を尽くしてほしい。

 この問題は国会でもたびたび追及されてきたが、いまだに判然としない。

 ここに来て、近畿財務局が学園側との交渉で、買い取り可能な金額を尋ねていた疑いも浮上した。

 5月の参院財政金融委員会では、財務省理財局長だった佐川宣寿国税庁長官が「先方にあらかじめ価格について申し上げることはない」と答弁しており、食い違っている。

 野党は昭恵夫人の証人喚問を求めたが、与党は応じていない。

 理解できないのは、昭恵夫人付の政府職員だった中小企業庁の谷査恵子氏が今月、在イタリア日本大使館に異動したことだ。谷氏は土地売却に絡んで財務省に照会した結果を森友学園側にファクスで回答していたことが3月、明らかになっている。

 世耕弘成経済産業相は、1月末には異動の「内々示」が行われていたと説明。「能力を考えた通常の人事だ」と述べ、森友学園問題とは「全く関係ない」とした。

 値引き問題が発覚した2月以前の内々示だったとしても、国有地問題のキーパーソンの一人を他省庁の海外勤務に就ければ、国民の目にどう映るかは明らかである。

 「『李下(りか)に冠を正さず』という言葉がある。私の友人に関わることで、疑念の目が向けられるのはもっともだ」

 これは、衆院予算委員会の閉会中審査での学校法人「加計(かけ)学園」問題を巡る安倍晋三首相の答弁だ。

 本当にそう思っているのなら、谷氏の人事は撤回すべきではなかったか。

 安倍首相は早急に臨時国会を開いて、説明責任を果たしてもらいたい。

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