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社説
9月16日付  北朝鮮ミサイル  望む結果は得られない  
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 弾道ミサイルを何度発射しても、望むような結果は得られまい。
 
 北朝鮮がミサイルをまた発射した。北海道上空を通過、襟裳岬の東約2200キロの太平洋に落下し、飛行距離は過去最長の約3700キロに達したという。
 
 米軍の要衝グアムは、首都平壌(ピョンヤン)から約3400キロだけに、グアムに届く射程を実証したといえる。憂慮すべき事態である。
 
 北朝鮮が6回目の核実験を行ったのを受け、国連安全保障理事会は11日、石油精製品の供給や原油輸出に上限を設けることを柱とする制裁強化決議案を、全会一致で採択したばかりだ。
 
 これに対し、北朝鮮外務省は「全面的に排撃する」と反発していた。発射実験は今後も続く恐れがある。
 
 日米韓など、国際社会の度重なる警告を無視する暴挙であるのは間違いない。断じて許されない。
 
 金正恩(キムジョンウン)体制は今回、核・ミサイル開発を続けるという意思を改めて示すとともに、制裁によって自国経済への圧迫が増すこともいとわない姿勢を鮮明にした形だ。
 
 現体制になった2011年以降、ミサイル発射実験は80回を超える。相次ぐ発射を、国際社会の圧力に対抗する外交カードとして、挑発行動の主軸にしつつあるようだ。
 
 発射を繰り返すことによって、弾道ミサイルの性能データを収集し、量産に向けた開発計画を進めているとの見方もある。米本土への核攻撃能力を立証するまで開発を突き進めるともみられ、到底看過できない。
 
 北朝鮮が強硬姿勢を維持できるのは、中国とロシアの後ろ盾があるからだ。
 
 中ロは北朝鮮を決定的に追い詰める制裁に慎重であり、体制の崩壊を黙認することはあり得ないと判断しているのだろう。
 
 新たな安保理制裁決議では、中ロの反対で、日米が目指した石油の全面禁輸を見送った。それだけに、中ロは制裁決議を厳格に履行する責任がある。
 
 北朝鮮による核・ミサイル開発は日米韓ばかりでなく、中国にとっても脅威になるはずだ。中ロは北朝鮮に対して、挑発をやめ、開発を断念するよう強く促さなければならない。
 
 北朝鮮によるミサイル発射を巡る対立や応酬が続けば、全面戦争に発展しかねない。日米韓、米中ロの連携を抜きにして、応酬を終わらせることはできまい。
 
 トランプ米政権は、来週一般討論が始まる国連総会の場を利用して、北朝鮮に「最大限の圧力」をかける構えだ。厳しい対応に消極的な中ロに協力を迫るという。各国の首脳に対しては、核・ミサイル開発資金の遮断に協力するよう求めるとみられる。
 
 国際社会は圧力と同時に、外交的な解決を目指して、対話と交渉の道を探らなければならない。

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