徳島新聞Web

10月18日(水曜日)
2 2
18日(水)
19日(木)
社説
9月17日付  9月県議会開会  消費者庁巡る議論活発に  
このエントリーをはてなブックマークに追加

 徳島県議会9月定例会が開会し、飯泉嘉門知事が所信を述べた。
 
 今議会は、7月に徳島に政策拠点を開設した消費者庁との連携の在り方や防災対策の強化、「とくしま国民文化祭記念管弦楽団(とくしま記念オーケストラ)」を巡る問題点などが、論戦の焦点だ。
 
 省庁の政策創造部門が地方にフィールドを持つことが、どんな成果をもたらすのか。3年後に判断される全面移転の行方を左右する最大のポイントといえる。
 
 それだけに、霞が関より消費者に近い県や市町村が、消費者問題の実態や行政課題について、大いに声を上げる必要がある。
 
 経済界や教育現場、県民を含めて、広く協力態勢をとれるかどうかも重要だろう。議会からの積極的な提言が望まれる。
 
 防災面では、多量の流木や山腹崩壊が被害を拡大した九州北部豪雨災害を踏まえ、県は山間部の倒木、流木を除去する対策などを補正予算案に盛り込んだ。
 
 ただ、予算額は1億6300万円と多くはない。対策の実施範囲は限られよう。
 
 県は、7月に中央構造線活断層地震の被害想定を公表した。揺れへの備えの必要性を指摘したが、県内の住宅耐震化は自己負担が壁となり、改善の動きは鈍い。次から次へと増える防災課題に、どう対応するか。
 
 記念オケ問題は、開会前の総務委員会で4人の議員が取り上げた。7月に開かれた定期演奏会などの運営を、脱税容疑で告発された音楽プロダクションに代わり、県が直接行った結果、昨年より経費が約310万円下回ったことが分かった。
 
 県民感覚からすると、旅費は、安くなるパック旅行を使うのがあるべき姿だが、昨年は通常の運賃と宿泊費が支払われていたとみられる。
 
 さらに、音楽プロダクションの他県での実績を聞く質問に対して、県は「承知していない」と答えた。
 
 そうした姿勢は、県がこの事業を十分に検証しないまま実施してきたことを、改めて印象づけた。
 
 なぜ、そんな状況がまかり通ってきたのか。議会の徹底した追及が求められる。
 
 開会前の経済委員会でも、接客マナーなどに優れたタクシー運転手を「おもてなしタクシー」として認証する県の制度を巡り、議員からこんな指摘があった。
 
 「インバウンド(訪日外国人)対策としても制度を活用するとのことだが、小さなステッカーを車体に貼っているだけ。これでは外国人は気づかない」。県の施策の在り方に一石を投じる質問だった。
 
 こうしたやりとりがあってこそ、県と議会との間に緊張感が生まれる。
 
 待機児童の増加、宿泊者数の低迷、自由貿易化が進む中での産業振興など、対応が急がれるテーマは少なくない。活発な論戦を期待したい。

メニュー
 徳島ヴォルティス        高校野球
 社説        鳴潮           号外       地震
 ニュースリリース           不審者
 人事       訃報