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社説
9月19日付  待機児童増加   「保活」終わらせる対策を  
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 待機児童増加 「保活」終わらせる対策を

 希望しても認可保育所などに入れない待機児童が今も増え続けている。
 
 厚生労働省の発表によると、4月時点で2万6081人に上る。昨年より2528人多く、3年連続で増えた。憂慮すべき事態だ。
 
 女性の就業が進んで、利用の申し込みが増えたほか、待機児童の定義見直しにより、保護者が育児休業中のケースの一部を対象に加えたことも影響したという。
 
 政府は、2017年度末までに待機児童をゼロにするとした従来の目標を「20年度末まで」に3年先送りしたが、果たして、その目標を達成できるのだろうか。
 
 待機児童の解消に向けて、あらゆる手だてを尽くさなければならない。
 
 保育所や認定こども園など保育の受け皿は、昨年より約9万3千人分増えたという。しかし、利用申込者数も約265万人と9万人以上増え、過去最多を更新した。
 
 想定が甘すぎたのか。保育施設を増やしても、需要に追い付かない状況だ。この間に0~2歳児向けの施設しか入れず、その後の預け先に困る「3歳の壁」といった新たな課題も浮上している。
 
 「保育園落ちた 日本死ね」という匿名のブログをきっかけに、国会やメディアで取り上げられてから1年半余りたつが、実態は好転するどころか、深刻化しているように見える。
 
 特定の施設だけを希望しているなどの理由で、集計から除外された「潜在的な待機児童」は、昨年より約2千人多い6万9224人だった。
 
 徳島県内の4月1日時点の待機児童は、5市町で94人と、前年同期より34人増えた。「潜在的な待機児童」は147人で20人減っている。
 
 待機児童は、主に都市部の問題とされてきた。ところが、地方にも及んでいる。前年より100人以上増えた自治体を見ると、岡山市、沖縄県うるま市、京都府京田辺市、福岡県大野城市など地方都市が並ぶ。
 
 政府は今後も、しっかりと把握してもらいたい。
 
 近年、保育施設に入るための活動を「保活」と呼んでいるが、終わらない保活を強いられる人が多くなっているのは見過ごせない。
 
 待機児童ゼロは、安倍政権の「看板政策」の一つだ。
 
 6月に発表した18年度からの新計画「子育て安心プラン」では、20年度末までの3年間で保育の受け皿22万人分を整備するとしている。
 
 これに基づいて、18年度予算の概算要求には9万人分の受け皿整備や人材確保のため1397億円を計上した。
 
 ただ、新たに必要となる保育所などの運営費約500億円は、財源確保のめどが立っていない。早急に対策を講じるべきだ。
 
 政府は、安心して子どもを産み育て、女性が働きやすい環境を築いていかなければならない。一層の努力が求められる。
 

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