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社説
9月24日付  県議会質問   もっと深みのある論議を  
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 徳島県議会9月定例会は、3日間の代表・一般質問を終えた。

 関係者が脱税容疑で告発されたのを機に数々の問題点が指摘される「とくしま国民文化祭記念管弦楽団(とくしま記念オーケストラ)」事業、南海トラフ巨大地震や中央構造線活断層地震に備えた防災対策、消費者庁が7月に県庁に開設した新オフィスとの連携策などが取り上げられた。

 記念オーケストラの問題では、「文化立県とくしま推進基金」から拠出される事業費の流れが不透明なことから、基金の在り方がただされた。

 これに対して、飯泉嘉門知事は、全基金の運用改善策を12月定例会で打ち出す考えを示した。

 ただ、それ以上踏み込んだ質問はなく、数々の疑問を解消するには至らなかった。その他のテーマも議論が深まらなかったのは残念だ。

 なぜ希薄な論戦になるのか。質問者の多くに共通するのが追及の甘さである。

 施策の問題点を具体的に指摘することはまれだ。県を取り巻く状況を説明して今日的な課題を挙げ、これにどう取り組んでいくのかといった漠然とした問い掛けが目につく。担当課に聞けば済むような問題や、地元有権者向けの質問も多い。

 答弁する方は、施策の内容や事業の進捗(しんちょく)状況を説明する程度で、なかなか聞き応えのある議論に発展しない。

 再問の不十分さも目立つ。質問者はまず県の課題などを問い、いったん降壇。知事らの答弁を受けて再度登壇するが、答弁への感想を述べるくらいで再問をせず、別の質問に移る。これに対する答弁の後、3度目の登壇で「まとめ」と称して感想を述べ、終了する。

 こうした質疑応答がパターン化している。答弁がずれていても、それを指摘したり、さらに突っ込んで質問したりすることはほとんどない。

 日ごろ、県政をきちんとチェックして行政の課題や問題について調べ、豊富な知見を持っていれば、再問でさらに聞くことがあるはずだ。

 各県議が代表・一般質問をする機会は年1回。その時だけ、付け焼き刃で質問を考えてはいないだろうか。

 議員には調査研究などのために政務活動費が支給されている。十分に生かしてもらいたい。

 質問項目の多さにも問題があるようだ。

 1人当たりの持ち時間は、答弁に要する時間も含めて代表質問が1時間10分、一般質問が1時間。この中で、10項目近くの質問をするのでは、言いっ放しになってしまうのも無理はない。

 せっかくの質問の機会にあれも言いたい、これも言いたいという気持ちも分かるが、やはりテーマを絞って中身の濃い質問をすべきだ。

 26日からは委員会審議に移る。委員会は形式ばらずにじっくりと議論できる。丁々発止の論戦を期待したい。

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