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社説
9月27日付  希望の党   立ち位置を明確にせよ  
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 来月実施される衆院選の「台風の目」になるのかどうか。小池百合子東京都知事が国政新党「希望の党」を結成し、代表に就任した。
 
 記者会見で小池氏は、保守の立場で改革を進める新党について「私がしっかりと旗を掲げる」と述べ、選挙戦の前面に立つ意思を鮮明にした。
 
 7月の都議選で率いた「都民ファーストの会」が自民、民進といった既成政党を抑えて圧勝するなど、小池氏は高い人気を誇る。
 
 しかし、掲げた政治理念や政策は抽象的なものが多い。安倍政権に対する姿勢もはっきりとしない。
 
 全国で支持を得ようというのなら、何を目指し、どんな政治を進めるのかを、まず明確にする必要がある。
 
 新党の設立は、小池氏の側近の若狭勝衆院議員と民進党を離党した細野豪志元環境相らが準備を進めていた。側面から支援していた小池氏が先頭に躍り出たのは、突然の衆院解散・総選挙という事態を受けたものだろう。
 
 「選挙の顔」となる存在が乏しかっただけに、立候補予定者ら関係者にとっては弾みになる。
 
 衆院選に向けて、小池氏は全国で数十人から100人規模の候補擁立を目指し、比例代表は全ブロックに立てる意向だという。
 
 政策では、しがらみのない政治や議員定数・議員報酬の縮減、行政改革、真の地方分権の確立、女性政策、原発ゼロなどを掲げた。
 
 そうした中、柱の一つとしたのは憲法改正である。小池氏は改憲項目として地方分権や情報公開を例示したが、9条に対する考え方は明言していない。
 
 一方で「国政は安全保障政策で一致していないといけない。憲法問題は極めて重要」と語り、改憲に賛同することを候補者になる条件の一つに挙げている。
 
 ならば、安倍晋三首相が提案した9条への自衛隊明記や、集団的自衛権の行使容認を含む安保関連法へのスタンスを、明確にすべきである。
 
 消費税率の引き上げについては、景気回復が十分でないとして消極的な姿勢を示したが、増え続ける社会保障費をどう確保するのか。これも具体的に提示してほしい。
 
 小池氏は「このまま改革もどきが続くことは、むしろ国難を招く」と話し、森友・加計学園問題も批判するなど、安倍首相に厳しい態度を見せている。
 
 だが、安倍政権で首相補佐官や防衛相といった要職を務め、国家観は首相に近いとの指摘がある。新党に参加した議員の顔ぶれにも、そうした傾向がうかがえる。
 
 野党との連携も否定していないが、選挙後、安倍政権と対峙(たいじ)するか協調するかは、有権者にとって重要な判断材料となる。
 
 昨年の都知事選以来、強調してきた「改革」の中身とは何なのか。しっかりと説明してもらいたい。

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