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社説
10月10日付  きょう公示  政権選択へ主張の吟味を  
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 衆院選がきょう、公示される。22日の投開票に向け、政権選択にふさわしい中身の濃い政策論争を期待する。

 最大の争点は、自民党の政権復帰以来、約4年10カ月になる「安倍政治」の是非だ。

 国民が現政権の継続を支持するのか、それとも「ノー」を突き付けるのか、日本の針路を決める選挙である。

 その結果次第では、安倍晋三首相が意欲を見せる憲法改正を巡る環境が、大きく変化する可能性もある。有権者の果たす役割は重い。各党の政策を吟味することが大事だ。

 「国難突破解散」。臨時国会冒頭の解散を安倍氏はそう命名した。消費税の使途を変更し、国の借金返済から幼児教育無償化などに2兆円を振り向ける。トップダウンによる突然の政策決定だ。

 国民との約束を変更するから、総選挙で信を問うという論理である。

 一方、野党は衆院解散を、森友、加計(かけ)学園問題の「疑惑隠し」と批判し、安倍政権の打倒を目指す。

 野党の準備不足を見透かしたように安倍氏が衆院解散の意向を表明した後、選挙の構図は一変した。

 民進党の前原誠司代表が、東京都知事の小池百合子代表が率いる希望の党への合流を推し進めた。

 希望側の選別に反発した枝野幸男元官房長官が立ち上げた立憲民主党に、中道・リベラル派勢力が参集。民進党は事実上分裂する形となった。

 選挙は、「自民・公明の与党」「希望、日本維新の会の保守系野党」「立憲民主、共産、社民」の3極が争う。

 与野党8党首の討論は与党内の温度差もうかがわせた。

 憲法改正では、安倍氏が憲法審査会での議論の促進に期待を表明した。だが、公明党の山口那津男代表は、国会の改憲発議などに慎重な姿勢を示した。

 小池氏は、憲法9条への自衛隊明記について「大いに疑問だ」としたが、改憲論議の必要性は否定しなかった。枝野氏は、自衛隊明記は容認できないとの立場を示した。共産党の志位和夫委員長は9条を含めた改憲に反対した。

 消費税増税について安倍氏は使途変更と子育て支援に充てる方針を説明。小池氏は「消費者の好景気に対する実感が伴っていない」として増税の凍結を主張した。

 生活に密着した課題についても掘り下げた論議がいる。

 ふに落ちないのは、小池氏が衆院選に不出馬の意向なのに、希望が首相候補を示さないことだ。「選挙結果を踏まえながら考える」と言う。

 希望は選挙後の自民党との連立にも含みを残す。自民党と対峙(たいじ)するのか、連携するのか。有権者の投票を左右する肝心な点が判然としない。それが戦略とも受け取れる。

 だが、選挙の主役は有権者だ。首相候補を含め、政権選択に必要な判断材料を、各党は誠実に提示すべきだ。

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