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社説
10月16日付  <2017衆院選>原発政策   次世代につけを回すな  
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 原発政策も、大きな争点の一つである。再稼働を含め、原発をどうするのか。
 
 次世代につけを回さない持続可能なエネルギー政策について、各党はしっかりと説明しなければならない。
 
 2011年3月11日の東日本大震災による東京電力福島第1原発事故を受け、国内の全原発が運転を停止した。その後、政府は新しい安全基準に基づき、原子力規制委員会の審査に合格した原発の再稼働を順次進めている。
 
 しかし、国民の不安は根強い。各党は、そうした不安とどう向き合い、どんな将来像を描いているのか。じっくりと聞きたい。
 
 公示前、東電の柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)が、再稼働の前提となる原子力規制委の審査に事実上合格した。それもあって、各党の公約に注目が集まっている。
 
 自民党は原子力を「エネルギー需給の安定に寄与する重要なベースロード電源」と位置付け、安全性の確保を前提に活用すると明記した。
 
 安倍晋三首相は「原発回帰」を進めており、30年度に原発でつくる電気の割合を全体の20~22%とすることを目標にしている。
 
 徹底した省エネと再生エネの導入、火力発電の高効率化などで「原発依存度を可能な限り低減させる」ことも盛り込んでいる。
 
 原発依存からの脱却は図れないものなのか。老朽原発の廃炉を進める一方、新設が困難な現状を十分踏まえているのか、疑問が残る。
 
 公明党には違いがにじむ。「原発に依存しない社会・原発ゼロを目指す」とし、原発の新設は認めないという立場だ。再稼働については「立地自治体の理解を得て判断する」とした。
 
 希望の党、共産党、立憲民主党、社民党は「原発ゼロ」を競うように訴え、対決姿勢を鮮明にしている。
 
 脱原発を望む声が強い世論を反映した形だが、原発をなくす過程や再稼働に対する姿勢には開きがある。
 
 原発ゼロに向けて、どういう道筋をつけていくのか。与党も野党も、代わりとなる電源の確保を含めたエネルギー政策の全体像を具体的に示す必要がある。
 
 忘れてならないのは、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)をどこで、どう処分していくかである。
 
 再稼働の是非にかかわらず避けて通れない問題だ。
 
 福島県では避難指示の解除が進み、現在の避難指示区域は7市町村で、広さは事故直後の4分の1に縮小した。だが、生活環境の整備が追い付かない自治体も少なくない。復興への道は険しい。
 
 今なお5万人以上が県内外で避難生活を送っているが、賠償制度の不備も指摘されている。
 
 原発を巡る問題は多岐にわたる。議論を活発に交わしてもらいたい。

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