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社説
11月2日付  第4次安倍内閣  堂々と国会論戦に臨め  
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 第4次安倍内閣が発足した。全閣僚が留任し、自民党役員も議員引退者らを除き、全員が続投する。

 衆院選で大勝し、自民、公明の与党で3分の2を超える議席を確保した安倍晋三首相である。安定した布陣で、慎重な政権運営を心掛けようということだろう。

 だが、選挙前から繰り返してきた「謙虚に」という言葉とは裏腹に、早くもおごりが見えてきた。

 特別国会の会期を当初、実質審議ができない8日までの短期間とする方針を政府、与党が野党に提案したことだ。

 自民党は、国会での野党の質問時間を削減し、与党分を拡大する案まで持ち出した。

 これでは、国会審議を避けていると疑われても仕方あるまい。野党の耳の痛い追及も堂々と受けて立つ。それが、国民の負託を受けた巨大与党のあるべき姿ではないか。

 特別国会の会期は、開会日のきのうになって、12月9日までとする日程が決まった。

 野党が求めたのは、首相の外遊期間を除く「実質1カ月」とすることだ。

 6月の通常国会閉幕後、首相は野党が憲法に基づいて要求したにもかかわらず、臨時国会の開会を先延ばしし、冒頭解散した。閉会中審査はあったものの、来年1月の通常国会まで臨時国会を開かなければ、空白期間が7カ月も続くことになる。

 安倍首相は北朝鮮や少子高齢化への対応などを解散理由に挙げ、「国難突破解散」だとしていた。

 国難というなら、なおさら国会での議論が欠かせない。与党が野党の要求を受け入れたのは当然である。

 質問時間の割り当てについては決着していない。

 衆院予算委員会では、与野党で「2対8」の配分が最近の慣例になっている。自民党は、これを議席数に応じて見直すよう主張した。

 理屈にかなっているようだが、与党は法案を作る過程で「事前審査」として党内で議論し、了承している。国会での質問は賛成の立場から行うため、甘くなりがちだ。

 一方、野党は通常、法案提出後に説明を受け、議論に臨む。与党と違う観点からチェックするには、十分な時間が必要だ。野党の時間削減は、多様な意見を尊重するという民主主義の理念にも反する。

 そもそも、自民党が時間配分の変更を持ち出したのは、野党が国会での実質審議を求める中でのことだった。森友、加計(かけ)学園問題の追及から逃れる狙いなら、国民の理解は得られまい。

 北朝鮮や少子高齢化への対応のほか経済政策、働き方改革など課題はたくさんある。

 野党の責任も重い。民進党の分裂などで混乱が収まっていないが、政権交代可能な勢力がなければ政治の緊張感は失われよう。

 しっかりと力を付け、戦後3位の長期政権となっている安倍内閣に厳しく対峙(たいじ)してもらいたい。

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