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11月7日付  日米首脳会談   「北」解決へ外交的努力を  
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 安倍晋三首相がトランプ米大統領と会談し、核・ミサイル開発を進めている北朝鮮の政策を変えさせるため、圧力を最大限に高める方針を確認した。
 
 首相は、「全ての選択肢がテーブルの上にある」として軍事的選択肢を排除しないトランプ氏を支持する考えを重ねて表明した。北朝鮮に対する独自制裁の対象を拡大し、35団体・個人の資産凍結をきょう決定する。
 
 日米に韓国を加えた3カ国の連携が重要だとの見解も共有した。影響力を持つ中国が大きな役割を果たすことが大切なのは言うまでもない。その認識でも一致した。
 
 北朝鮮が対話を求めてくる状況をつくり出す努力を惜しんではなるまい。対話と交渉の道をどこまでも探り、外交的に解決してもらいたい。
 
 しかし、先行きは予断できず、朝鮮半島の非核化という最終ゴールへの道筋はなお見通せない状況だ。
 
 米国が自国の安全保障を優先し、北朝鮮が核兵器や弾道ミサイルを高度化させないことなどを条件に、核保有を事実上認める案も依然として消えていない。
 
 そうなれば、日本は脅威にさらされたままであり、到底受け入れられない。
 
 会談では通商政策についても協議し、共同記者会見でトランプ氏は、日米間の貿易不均衡の是正を要求した。
 
 日本市場の一層の開放を迫るとともに、2国間貿易に触れ「公正で自由、互恵的な関係をつくる」と訴えた。
 
 看過できないのは、米国製武器に関する会見での両首脳の発言である。
 
 トランプ氏は日本による大量購入への期待を表明し、米国で雇用が生まれ、日本の安全保障にも貢献するとした。貿易不均衡是正の一環と位置付けているようだ。
 
 安倍首相も防衛力の質的、量的な拡充に意欲を示し、米国からの装備品の購入拡大に前向きな姿勢を見せた。
 
 だが、北朝鮮の脅威を強調するあまり、防衛費をなし崩し的に増大させていくのは許されないことである。米国との過度な一体化には不安が拭えない。
 
 首脳会談後、トランプ氏は、北朝鮮による拉致被害者の家族らと面会した。北朝鮮に強圧的で、拉致問題に同情するトランプ氏が、9月の国連総会で「スパイ教育のために13歳の日本人の少女を拉致した」と言及したのは記憶に新しい。
 
 横田めぐみさんが拉致されてから15日で40年となる。トランプ氏は問題解決に向けた日本政府との連携を強調したが、面会しただけに終わらせないでほしい。
 
 北朝鮮情勢に関し、首相は「同盟の揺るぎない絆を示すことができた。日米が100パーセント共にあると力強く確認した」と述べたが、問われるのは、その成果だ。東アジアの平和と安定のために、両国が果たすべき役割は極めて大きい。

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