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社説
11月17日付  民進党県連   健全な野党勢力の道筋を  
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 民進党徳島県連が存続を決めた。希望の党に合流し、解党するはずだった党が維持されることになったためだ。
 
 野党再編に翻弄(ほんろう)された格好の県連だが、先の衆院選で浮き彫りになったのはその弱体化である。
 
 県連は、衆院選徳島1区で民進党から希望の党に移った仁木博文氏を全面支援したものの、自民党の後藤田正純氏に6回連続で敗れた。2区では2014年の衆院選に続いて候補者を擁立できず、不戦敗に終わった。
 
 確かに、民進党の地方支部は自民党に比べて組織力に劣る。それでも香川、愛媛、高知の3県では、民進党出身の候補者が小選挙区で自民党候補を破り、1議席ずつ獲得している。県連はこうした事例を踏まえ、選挙の敗因を徹底的に分析すべきだ。
 
 県連の衰退は議員数にも表れている。民進党の前身の民主党が政権に就いた09年当時は、県関係の国会議員は4人を数えた。だが、自民党に政権を奪われた12年12月の衆院選で、官房長官などを歴任した仙谷由人氏ら3人が落選。翌年7月の参院選でも敗れ、県内の国政議席を失った。
 
 15年4月の県議選では、公認・推薦候補は前回の9人を下回る6人にとどまり、公認現職1人が落選した。現在、県議会(定数39)は自民系会派が3分の2を超える27人いるのに対し、民進系会派は4人で、存在感は薄い。
 
 深刻なのは、支持者離れに歯止めがかからないことだ。
 
 県内の党員・サポーターは12年5月時点で3339人いたが、今年5月時点では325人と10分の1以下に落ち込んでいる。
 
 県連は「1500人以上」を目標に掲げているが、とても達成できそうにない。選挙では、連合徳島の支援に頼り、支持者拡大の努力を怠ってきたつけが回ってきたのではないか。
 
 民主党時代に県連を事実上率いた仙谷氏に代わるリーダーの不在も大きいだろう。
 
 仙谷氏は吉野川第十堰(ぜき)可動堰化など大型公共事業を進める自民党を批判し、「コンクリートから人へ」のスローガンを打ち出して政権奪取への足掛かりをつかんだ。しかし、仙谷氏の政界引退後、党も県連も自民党に対抗できる政治スタンスや政策を示せないでいる。
 
 それどころか、自民党にすり寄る姿勢すらうかがえる。県議会では2年連続で正副議長選に自前候補を立てず、自民系の候補に投票した。
 
 これでは、多くの県民から支持や信頼は得られまい。会派の存在意義も問われる。
 
 党の新代表となった大塚耕平参院議員は「地方組織の在り方も含め、早急に対策を始める」と述べたが、立て直しに向けた展望は見えない。
 
 党の退潮に拍車が掛かる中、県連の再生は容易ではない。立ち位置をしっかりと定め、健全な野党勢力として県民に認められる道筋を見いだすことが先決だ。

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