徳島新聞Web

1月18日(木曜日)
2 2
18日(木)
19日(金)
社説
11月27日付  COP23と日本   「脱石炭」の流れを軌道に  
このエントリーをはてなブックマークに追加

 地球温暖化問題は、どの国も避けては通れない。各国がどこまで対策づくりで結束できるのか。日本の姿勢も厳しく問われよう。
 
 ドイツ・ボンで開かれた気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)は、パリ協定が始まる2020年までの取り組み強化を図る内容を盛り込んだ決議を採択し、閉幕した。
 
 20年までの先進国の温室効果ガスの排出削減状況を、18年と19年の締約国会議で検証することに合意した。発展途上国を含む世界全体の削減目標が温暖化抑制に十分かどうか検証するパリ協定の仕組みを、18年から試行することも決めた。
 
 トランプ米政権が6月に協定離脱を表明してから初めての締約国会議となったが、一定の成果を示したといえる。
 
 だが、焦点のパリ協定のルール作りは意見の隔たりが大きく、大半の作業を来年に持ち越した。発展途上国が先進国に抱く不信感を払(ふっ)拭(しょく)できなかったことが大きく響いた形である。
 
 パリ協定が20年から動きだすためには、来年末のCOP24で詳細なルールに合意しなければならない。このため、意見の隔たりが埋まらない場合には、協定の実施も危ぶまれよう。
 
 ルール作りは正念場だ。来年4~5月に予定される会合の後に、追加会合を検討するという。ただ、欧州の気候変動交渉の専門家は「先進国から中国のような新興国、アフリカの最貧国までが参加するパリ協定で統一的なルールを作ることは不可能に近い」と指摘している。
 
 合意を最優先にすれば妥協の産物になりかねない。限られた時間の中での交渉は難航しそうだ。
 
 日本をはじめ、先進国が率先して排出削減などに取り組む姿勢を示せるかどうかが鍵になる。それを肝に銘じる必要がある。
 
 見過ごせないのは、今回の会期中、日本の温暖化対策について、強い疑問が示されたことだ。日本企業が関係するインドネシアの石炭火力発電所建設の融資を巡って、国際協力銀行が融資を実施したためである。
 
 COP23で決まった検証のプロセスが始まれば、化石燃料に関する政策に対する他国の目が厳しくなることを忘れてはなるまい。
 
 英国やカナダ、フランス、イタリアなどは会期中に、石炭火電の廃止を目指す「脱石炭」の連合組織を発足させた。日本の取り組みとの違いが際立っている。
 
 日本国内では計約40基の建設計画もある。炭素税の拡大など国内の削減対策も主要国に比べて見劣りしているのが現状だ。
 
 世界のすう勢は「脱石炭」である。これに逆行する日本に、環境保護団体だけでなく、島しょ国からも厳しい声が上がっている。
 
 日本は今こそ、姿勢を改めるべきである。

メニュー
 徳島ヴォルティス        高校野球
 社説        鳴潮           号外       地震
 ニュースリリース           不審者
 人事       訃報