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社説
12月4日付  徳島市議会百条委  曖昧な結論は許されない  
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 今年、徳島市民の耳目を集めた問題の調査が、見るべき成果のないまま終わる恐れが出てきた。

 岡孝治市議が一般廃棄物処理業者に厳しい処分をするよう市に働き掛けたとされる問題で、徳島市議会の調査特別委員会(百条委)が岡氏らの再喚問をしないことを決めた。百条委は、これまでに岡氏ら4人を証人喚問したが、証言内容は大きく食い違っており、いまだ真相解明には至っていない。

 徳島市議会の12月定例会が7日開会するが、この問題は百条委に付託されているため定例会では議論されない見通しだ。

 事実を明らかにするためにも、百条委は関係者を再喚問するなど、徹底的に調査を尽くさなければならない。

 問題の焦点は、原秀樹前市長が昨年3月、許可を受けていない地域でごみを収集した市内の処理業者に対し、廃棄物処理業の許可更新を不許可と決めた過程に、岡氏による働き掛けがあったかどうかである。

 市が立ち上げた弁護士らによる第三者調査団は、岡氏が原氏に不当な働き掛けを行い、不許可の決定に影響を与えたと推認されるとした。

 調査団の報告書によると、原氏は昨年3月31日午前の段階では「新市長に判断してもらう」とし、決裁をしないと決めていた。しかし、同日の午後、岡氏が同席する場で一転して不許可処分とすることにした。この間、担当部局との協議は行われておらず、岡氏から原氏に対して、不許可処分を求める働き掛けがなされたと推認できると、報告書は結論付けている。

 百条委の証人喚問では、当時の担当部長が報告書の内容をおおむね認めたのに対し、前副市長と原、岡両氏は働き掛けを否定した。

 発言内容が真っ向から対立している以上、どちらかに虚偽があるのではないかと考えるのは当然である。にもかかわらず、先月開いた百条委では、岡氏と当時の担当部長の再喚問を採決の結果、賛成少数で退けた。

 真相解明に背を向けたと見られても、仕方があるまい。

 関係者によると、岡氏を再喚問すべきだとする与党系と、遠藤彰良市長の喚問を求める野党系の間で一部委員が協議し、双方とも呼ばない方向に導いたとされる。本当だとすれば、市民不在の政治決着と言わざるを得ない。

 証人の発言が食い違うのは、当初から想定されていたことだ。百条委での虚偽証言には罰則規定がある。粘り強く質疑を重ねて発言の矛盾点を洗い出し、事実を浮き彫りにするのが委員らの使命だろう。その責任を全うするため、再喚問はもちろん、調査団の弁護士らの証人喚問も行うべきである。

 百条委への市民の関心は高い。曖昧な結論をまとめるようなら、議会に対する信頼が失われることを肝に銘じてもらいたい。

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