2階一室開放、ギャラリーに 徳島市の国有形文化財・旧高原ビル 2008/12/19 11:10
徳島市東船場町の国登録有形文化財・旧高原ビル(国際東船場113ビル)に、貸し出しギャラリーが設けられる。多くの人に歴史的建造物の意義を知ってもらい、街の活性化にも貢献しようと、ビル所有者が開放することにした。第一弾として、二十三-三十一日に徳島市出身のクリエーターが個展を開く。
一九三二(昭和七)年に建築されたビルの窓ガラスには、徳島大空襲の熱でできたひび割れが残されており、惨禍を生々しく伝えている。今年五月、市内の総合建設業・国際(山田隆生社長)が取得。空襲の歴史を風化させないようにと、ギャラリースペースの確保を計画していた。
開放されるのは「新町川文化ギャラリー」と名付けた二階南側の一室。個展は東京を拠点に活動するクリエーター・イナイタカオミさんが開く。イナイさんは梱包(こんぽう)用テープを使ったポップアートを表現する「テープアート」を手掛けており、約二十作品を展示する。
入場無料で、期間中は横五・八メートル、縦一・八メートルの壁面を使ったイナイさんの創作ライブも予定。午前十時-午後八時の開場時間中、創作の様子を見ることができる。
休日の二十三、二十八両日には、訪れた子どもたちが簡単なテープアートを楽しめる趣向も用意した。ギャラリーの一角には、徳島大空襲について説明するボードや空襲前後の航空写真を県立文書館の協力で展示する。
今後も新たな企画を予定しており、公益性が高い内容なら無償貸し出しも検討するという。山田社長は「文化財の建物で内部が公開されているものは少ない。歴史的施設にぜひ足を運んでもらい、重みを感じてほしい」と話している。
同ビル四階には来春、アニメーション制作会社ユーフォーテーブル(東京)がスタジオを開設することも決まっている。【写真説明】旧高原ビル(国際東船場113ビル)に設けられるギャラリースペース=徳島市東船場町1