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資格取得に言葉の壁 インドネシア人介護研修生、来県4カ月   2009/6/5 15:07
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資格取得に言葉の壁 インドネシア人介護研修生、来県4カ月 日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づき来日したインドネシア人の介護福祉士研修生が、24都府県の51施設で働き始めて約4カ月。徳島県内では社会福祉法人・健祥会グループの特別養護老人ホーム2施設で計8人が、3年後の介護福祉士の国家試験合格を目指して業務に励んでいる。人手不足に悩む介護現場にとって、新たな労働力として期待される外国人介護福祉士。しかし、言葉の壁は高く、資格取得の道は平たんではない。(社会部・佐藤陽香)

 女性2人と男性3人の研修生を受け入れている吉野川市川島町の水明荘。「薬飲めますか」「はい、水どうぞ」。女性研修生のヤニ・オクタフィヤニさん(22)が、入所者のお年寄りに日本語で優しく声を掛ける。5人の日常会話や介護技術は次第に様になってきたが、言葉の聞き取りには不安が残る。

 特に方言。入所者に「今日はぬくいな」と言われ、戸惑って聞き返す。ほかにも「どないしよん」「ほなけんど」など、研修生にとって耳慣れない言葉が多い。というのも、昨年8月に来日後、半年間にわたって受けた日本語研修は標準語が基本だったからだ。

 チャンスは1度

 現場では難しい介護の専門用語も多く、それを理解することも大きな課題。方言や専門用語は常時携帯しているメモに書き留め、毎日夕方の日本語研修で確認して覚える努力をしている。

 3人の男性研修生が働く牟岐町の緑風荘も、同じ課題を抱える。研修生は日本語での国家試験に合格しなければ、帰国しなければならないという厳しい条件が課せられている。日本人の合格率も約50%と狭き門の上に、チャンスは一度だけ。高いハードルに募る不安を抑えつつ、アリフ・バスミンさん(23)は「頑張って勉強するしかない」と力を込める。

 一方、生活習慣の違いや入所者との交流面では互いの理解が進み、これといった問題は起きていないという。

 礼拝時間設ける

 来県中の研修生は全員がイスラム教徒で、1日に5回の礼拝を日課としている。健祥会は受け入れ時の契約内容に、研修生が業務時間内に行う2回の礼拝のために休憩時間を設けることを盛り込んだ。水明荘のフィトリ・ワフュニングシィさん(23)は「赴任先を選ぶ際、忙しい中でもお祈りできるかどうかを一番に考えていた。施設側の理解はありがたい」。

 東南アジアの人たちが持つ明るさで、入所者とうち解けるのも早かった。八木伊三男さん(98)は「よう仕事してくれる。感謝、感謝」と目を細める。

 財団法人の介護労働安定センターによると、低賃金・重労働とされる介護職の2007年度の離職率は21・6%で、全産業平均の15・4%を大きく上回る。国は介護職の処遇改善を図っているが、試算では14年までに新たに40~60万人の介護の人材が必要。介護現場の外国人労働者に対する視線は熱い。5月10日には、フィリピンからも介護福祉士と看護師の研修生283人が来日。県内では介護福祉士研修生11人が5施設で、看護師研修生1人が病院で就労する。

 水明荘の西岡義弘次長(62)は「研修生たちの介護技術に問題はない。言葉の壁を乗り越えて試験に合格し、今後の先駆けになってほしい」と期待する。研修生たちの頑張りには、施設側の温かい支援と理解が不可欠といえそうだ。
【写真説明】入所者を介助するインドネシア人研修生のヤニ・オクタフィヤニさん=吉野川市川島町の水明荘
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