被告人が謝罪の言葉 鳴門の殺人・遺棄事件、第2回公判 2009/11/18 14:45
徳島県内2例目の裁判員裁判で、殺人と死体損壊・遺棄罪に問われた大阪府八尾市山本町北1、元トラック運転手藤見秀喜被告(62)の第2回公判が18日午前、徳島地裁(畑山靖裁判長)で始まった。被告人質問が行われ、藤見被告は「かわいそうなことをしたと思う。世間にも迷惑をかけ、大変申し訳ない」と謝罪の言葉を口にし、長男一(はじめ)さん=当時(33)=を殺害するに至った心境などを明かした。
公判は午前10時に開廷。裁判員は17日に選任された男性1人と女性5人の計6人で、初公判時と同じ席に座った。
藤見被告は、統合失調症で入退院を繰り返し家族を暴行する一さんについて「大阪府の池田小のような事件を耳にすると、一もこういう事件を起こす可能性は十分にあると思い、それが一番心配だった」と振り返った。
犯行を思い立った心境については「今考えてみると、長い間の看病で私自身が精神的に疲れ、追い込まれていた。相談するすべもあったのだろうが、そのときは気づかなかった」と述べた。
一方、検察側の質問では、「殺した後、(遺体を)持ち上げてみたがとても重く、トラックまで運べないと思った」と遺体を切断した理由を説明。「(犯行後は)できるだけ平静を装って過ごした。(妻に尋ねられたら)友達と一緒に住むようになった、とうそをつくつもりだった」などと語った。その上で「残る家族や住宅ローンなどの借金の問題を片付けてから、一の後を追って死のうと考えていた」とも話した。
午前中、裁判員が質問する場面はなかった。被告人質問は正午前にいったん終了し、昼食を挟んで午後1時半に再開。その後、一さんの遺族でもある被告の家族に対する証人尋問が行われる。
審理対象は藤見被告が5月2日夜、自宅で寝ていた一さんを自転車修理用工具で数回殴打して殺害し、遺体を金切りのこぎりなどで首や両手足など八つに切断、10日午前3時20分ごろ大鳴門橋から捨てたとされる事件。