遺体写真は証拠採用せず 鳴門殺人・遺棄、裁判員裁判 2009/11/19 14:54
徳島県内2例目の裁判員裁判で、殺人と死体損壊・遺棄の罪に問われた大阪府八尾市山本町北1、元トラック運転手藤見秀喜被告(62)の第3回公判が19日午前、徳島地裁(畑山靖裁判長)で始まった。検察側が証拠採用を求めていた長男一(はじめ)さん=当時(33)=の切断遺体の写真は、3人の裁判官による判断で採用されなかった。証人尋問が行われ、群馬県立精神医療センターの武井満院長(62)が、刑罰法令に触れる行為をした精神障害者の処遇について説明した。
公判は午前10時に開廷。裁判員は17日に選任された男性1人と女性5人の計6人で、これまでと同じ席に座った。
遺体の写真については17日の初公判の冒頭陳述の最後で、徳島地検の橋口英明検事が「一さんが何をされ、被告が何をしたのか、その真実そのもの。イラストなどでは足りない」と採用を主張。弁護側は野々木靖人弁護人が「犯行の状況や結果はイラストで十分理解できる。裁判員に精神的ショックを与えないためにも写真の取り調べには反対する」と訴えていた。
畑山裁判長は、必要な証拠であれば見たいという裁判員がいたことを明かした上で、「採否は裁判官3人の合議で判断した」と説明。「裁判員の精神的負担は大きく、必要性、相当性はない」などと述べた。
証人尋問では、弁護側の要請で出廷した武井院長が、全国に先駆けた触法精神障害者への対応を行っている群馬県の取り組みを紹介。県立精神医療センターに入院した患者が退院する際には、保健所や有識者、家族が退院後の生活やその後の対応について話し合っていることなどを説明した。
武井院長に対し、裁判員6人全員が質問。一さんが患っていた統合失調症の症状や治療などについて尋ねた。
午前の審理は11時18分に終了。午後1時15分から検察側の論告求刑と弁護側の最終弁論などを行い、午後2時10分に結審。その後、裁判員と裁判官が判決内容を話し合う評議が始まる。