荷役業者に危機感 徳島-釜山港コンテナ定期便 2009/11/22 10:30
徳島県が国に神戸淡路鳴門自動車道の無料化を求めていることに対し、徳島港と韓国・釜山港を結ぶコンテナ定期便の荷役業者が危機感を募らせている。国内有数の貿易港・神戸港と競合する徳島港は輸送費の安さで競争力を保っているが、自動車道が無料になると価格差がなくなり、船便数が多く利便性の高い神戸に荷主が流れる恐れがあるためだ。関係者は「定期便の存続に影響する」と心配している。
1995年6月に始まった釜山への定期便は、徳島市東沖洲(マリンピア沖洲)の徳島コンテナターミナルから週2便運航。今月20日からは週3便に増便された。荷役業者はコンテナの積み降ろし作業をする。コンテナ貨物の取扱量は年々増加傾向にあり、96年度は5115個(長さ20フィートのコンテナを1個に換算)だったが、2008年度は1万2887個となっている。
荷役業者によると、輸送費は主に海上運賃と陸上運賃の合計で決まる。徳島からコンテナを海外へ輸送する場合、海上運賃は釜山を中継して各国へ運ぶ徳島港よりも、約130カ国への直行便があり大型船が着く神戸港を利用する方が安い。ただ陸上運賃は、徳島-神戸間の自動車道の通行料金がかかるため、神戸港の方が高くなる。
例えば、香港までの貨物1個当たりの運賃の目安は、神戸港からだと海上500ドル・陸上8万円。一方、徳島港からは釜山経由で海上800ドル・陸上2万5千円。円レートにもよるが、合計すると徳島の方が2~3万円安い。
しかし、高速道が無料化されると、自動車道の往復通行料2万円が不要になり、輸送費の差はほとんどなくなる。輸送時間は各国への直行便があり、便数も多い神戸港が有利だという。荷役業者が加盟する徳島小松島港運協会の端村欣示会長は「無料化になれば、徳島港の優位性が保てなくなる恐れがある。企業努力も必要だが、県もターミナル使用料の減免など対策を講じてほしい」と話す。
これに対し、県は11年春に小松島市赤石地区へターミナルを移転することで、大型船の就航が可能になり海上運賃を抑えられると主張。温室効果ガスの削減もあり、トラック輸送距離が短い地方港の需要が見直されるとみている。県港湾振興管理課は「無料化による影響については、国の動向も含めて注意していきたい」としている。