ハンガリーと徳島の藍染作品を集めた「藍のであい」が4日、徳島市内の四国大学交流プラザで始まった。200年にわたって受け継がれるハンガリーの藍染は化学藍を使用、細密な模様と鮮やかな色彩を特色としており、県内で展示されるのは初めて。天然藍を使った深みのある色合いの阿波藍との“競演”に、来場者はうっとりと見入っている。7日まで。
ハンガリーの藍染は、同国のモホリ・ナジ芸術デザイン大学の学生12人が1点ずつ出品している。丈が約3メートルもある民族衣装のシャツに、版画技法の一種シルクスクリーンで幾何学模様や英字を表現。化学藍を使い、阿波藍に比べて明るい色調に染め上げている。
一方、阿波藍の作品は、藍染を学ぶために同大学から四国大学に留学中のホルバート・ハンガさん(35)と県藍染研究会会員20人が制作。ハンガさんは、藍で染めた毛糸でマフラーを編んだり、Tシャツに猫のイラストを染め抜いたりしている。会員は、伝統的な絞り染めのタペストリーや着物など約50点を出展している。
ハンガさんによると、ハンガリーの藍染はかつては天然のインド藍を使い、布に染まりにくい特殊な糊(のり)を塗って模様を表現していた。近年は化学藍が主流で、モホリ・ナジ芸術デザイン大学では、8年前からシルクスクリーンの技法で創作活動を行っているという。
日本とハンガリーの外交関係開設140周年だった昨年、ハンガさんは東京や埼玉などで開かれた記念イベントで講演。会場で、母校の学生らによる藍染作品の展示会が開かれていたことから、留学先の徳島での展示を依頼し実現した。
ハンガさんは「ハンガリーで藍染が盛んだったことは、日本ではあまり知られていない。日本にはないデザインを楽しんでほしい」と話す。6日午前11時から、ハンガさんが「ハンガリーの藍染について」と題して講演する。【写真説明】阿波藍の作品を手に持つハンガさん。母国のハンガリーの藍染作品も展示している=四国大学交流プラザ