生物多様性、吉野川に学べ 日本自然保護協会、7月にツアー 2010/2/25 10:52
10月に名古屋市で開かれる生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)に合わせ、日本自然保護協会(東京)は「生物多様性を実感する旅」を企画し、7~10月に行うツアーの行き先として徳島の吉野川など全国の4河川を選んだ。県内の自然保護団体は「吉野川の素晴らしさを全国にアピールする絶好の機会」と歓迎している。
ツアーは、COP10に関心を持ってもらおうと、協会が進める「生物多様性の森プロジェクト」の一環として企画。環境調査や保護活動など、協会がかかわってきた全国20余りの河川から行き先を選んだ。
吉野川が選ばれたのは▽第十堰(ぜき)の住民投票などで社会的関心が高い▽河口干潟にシオマネキやウモレマメガニなどの希少生物が多く生息する▽ノリの養殖や藍の栽培といった産業も盛ん-などが理由。
ツアーは7月の吉野川を皮切りに、川辺川(熊本県、8月)、サンル川(北海道、9月)、AKAYAプロジェクトエリア(群馬県・赤谷川、11月)で実施。いずれも2泊3日で参加費は約3万円。定員は20人程度。詳細な日程や内容は、地元で活動する市民団体と協議して決め、5月ごろに参加者を募集する。
吉野川のツアーでは、干潟の観察会や啓発活動を通じて環境保護に取り組む「とくしま自然観察の会」が協力する。
1月22日には、協会から保護プロジェクト部の大野正人部長代行が来県。自然観察の会の井口利枝子世話人の案内で、干潟周辺のスジアオノリ養殖場や第十堰、藍住町の歴史館・藍の館、旧吉野川下流のレンコン畑などを見て回った。
大野さんは「ツアーで取り上げられそうな素材が豊富だ。全国から訪れた人が地域住民と一緒に自然の恵みの大切さを考える場にしたい」。井口さんは「吉野川の生き物の多様性を肌で感じられるプログラムになるよう、積極的に情報提供していく」と話している。【写真説明】井口さん(右)から河口干潟などの説明を受ける大野さん=1月22日、徳島市北沖洲の吉野川