第4回富士正晴同人雑誌賞 「飛行船」県内初の特別賞 2010/7/27 14:52
三好市山城町出身の小説家富士正晴氏(1913~87年)の功績をたたえ、3年ごとに実施している「第4回富士正晴全国同人雑誌賞」の最終審査が26日、同市池田町の市中央図書館であり、県内誌では初めて「飛行船第6号」(竹内菊世代表)が、大賞に次ぐ特別賞(3点)に選ばれた。
飛行船第6号は昨年11月に発行された。純文学から推理小説タッチの作品まで、多彩な小説7編と評論、随筆などを収録している。2007年5月に創刊され、年2回発行。地域の同人誌振興に向け、地道な努力が評価された。
竹内代表(76)=徳島市通町2=は「いい加減な作品は載せたくないと一定レベルの書き手を求め、書き続けてもらうことに努力してきた。認めてもらえて、すごくうれしい」と受賞を喜んでいる。
大賞には、福岡県の「九州文学10年冬号」(波佐間義之主宰)が選ばれた。今年1月に発行し、通巻530号目。没後50年を迎える芥川賞作家の火野葦平氏の作品を再録したほか、小説や俳句、随想など幅広いジャンルの作品を掲載した。
特別賞は「飛行船」のほか、「札幌文学」(田中和夫主宰)と東京都の「文学街」(森啓夫主宰)。
今回新設された「富士正晴全国高等学校文芸誌賞」の最優秀賞には、古典をテーマに生徒13人がつづった「紫苑43号」(仙台白百合学園文芸部)が輝いた。
同人誌賞には全国から149誌、高校文芸誌賞には38誌が応募。5月の1次選考で残った中から、富士さんが創刊した「ヴァイキング」出身作家の津本陽さんら3人が審査を進めていた。
授賞式は10月30、31の両日に三好市山城町で開く富士正晴全国同人雑誌フェスティバルで行われる。
【写真説明】富士正晴全国同人雑誌賞の大賞に選ばれた「九州文学」(左端)と特別賞の3誌