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九州豪雨1カ月 懸命の復旧作業 徳島新聞記者ルポ   2017/8/6 09:57
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九州豪雨1カ月 懸命の復旧作業 徳島新聞記者ルポ 九州北部の豪雨から1カ月となった5日、徳島新聞記者が入っている福岡県朝倉市杷木(はき)地区では、生活や仕事の建て直しに励む住民と、支えるボランティアの姿があった。被害の爪痕が色濃く残る中、接近する台風5号への懸念も募る。それでも住民らは今できることを探し、懸命の復旧作業に当たっていた。

 あちこちで積もった土砂の除去作業が続く。土のうを積んだりブルーシートをかけたりして二次災害への備えも進む。「こんな時に台風なんて」。被災者は口にし、新たな不安が被災地を覆う。

 大きな被害があった松末地域では、高倉守雄さん(51)=酪農業=が壊れた重機を業者に運び出してもらっていた。断水で牛34頭に水を与えられないため、市外の酪農家に預けている。

 自宅や牛舎は、友人やボランティアの手を借りながら片付けたものの、雨が降る度に新たな土砂が流れてくる。「土地が爆弾を抱えている状態で、何から手を付けていいか分からない。でも一つ一つやっていかなきゃいけない」と静かに話した。

 市災害ボランティアセンターには、この日も朝から大勢の人が詰め掛けた。駐車場には約300台の車が並び、遠くは関東、北陸両地方のナンバーも。7月10日にセンターが立ち上げられて以降、これまでに約2万人が訪れた。

 民家の倉庫で懸命に土砂を掘り出していた黒川真一さん(48)=北九州市、エンジニア=は、夏になると毎週のように朝倉市を訪れ、大好きなブドウを狩っていたと言う。「なじんだ景色が一変していて悲しい。住民は毎日ここで生活しているが、僕は1日だけ。役に立っているのかなとも考えるが、自分にできることをやりたい」と汗を拭った。

 昨年4月の熊本地震で被災した若者もいた。熊本市内に住む熊本学園大1年益雪(ますゆき)楓南(かな)さん(18)は自宅が大規模半壊した。当時、大勢のボランティアが駆け付けてくれ「本当に有り難かった。今回は恩返しのつもり。同じ九州の人間としてやらなくちゃいけない」。

 被災者の間では新たな動きも出ている。井手昌之さん(63)=マンドリン講師=は、避難所の杷木地域生涯学習センター「らくゆう館」で2日に一度、入れたてのコーヒーを振る舞っている。被災者の痛む心や疲労が和らげばと、豪雨の4日後から提供を始めた。

 避難者らはカップを受け取り、ほっとした表情を見せる。「その顔を見るのが気持ちいい」。被災地は一歩ずつ歩みを続けている。
【写真説明】家の床下から土砂をかき出すボランティア=福岡県朝倉市杷木寒水



九州豪雨1ヵ月 福岡・杷木地区 徳島新聞記者ルポ



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