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徳島県産アワビ 減少傾向 海水温上昇など要因   2017/9/8 10:04
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徳島県産アワビ 減少傾向 海水温上昇など要因 徳島県産アワビの漁獲量が減少傾向にある。県は資源復活へ、種苗放流や藻場の造成などの対策に取り組んでいるが、2015年は63トンと前年から20・3%減少し、2年連続で前年を下回った。229トンでピークだった1987年と比べると、約30年間で72・5%も減っている。海水温上昇や餌となる藻場の減少などが要因とみられ、県は「18年に漁獲量100トン」との数値目標を掲げているが、実現は容易ではなさそうだ。

 県立農林水産総合技術支援センターは、アワビの繁殖期に当たる10~11月の平均水温が、1987年からの30年間で1・6~1・7度上昇している点を背景として指摘する。産卵が遅れるだけでなく、十分に成長できず、稚貝の生存率が低下しているという。

 餌となる藻場の減少も深刻だ。アワビの主産地・海部郡沿岸では07年に501ヘクタールあったが、17年には444ヘクタールと10年間で11・4%減少した。高水温によって、海藻の天敵となるウニやアイゴなどの活動が活発化し、藻場の食害が広がっている。

 県産アワビは全国7位の漁獲量を誇る。アワビの増産や資源保護を図るため、県は1972年度から種苗放流を開始し、同じ頃に殻長9センチ以下のアワビの漁獲を禁止した。近年では、栄養価の高い海藻・ミリンソウを餌にして稚貝の養殖を行うなど、模索を続けている。

 支援センター水産研究課の中西達也研究員は、資源保護には▽アワビの親貝を増やす▽受精率を高める▽種苗放流の効率化―の3点が必要だと強調。「漁期の短縮や、殻長制限をより厳しくすることが求められる。親貝の保護区の設定や、稚貝が育ちやすい適地での放流なども研究課題だ」と話す。

 県内でアワビ漁の盛んな日和佐町漁協の山本尚之参事(44)=美波町日和佐浦=は「20~30年前に比べ漁獲量は半分以下に減った。昔は1日で1人当たり20キロは採れていた。今は小さくて、薄いのが多い」と頭を抱える。

 アワビ漁の限界を指摘する声もある。海陽町浅川で漁業を営む片岡政廣さん(64)は「親貝もいないし、餌もなく、現実的でない。アワビより成長速度の速いトコブシに力を入れた方がいい」と話す。

 アワビ漁獲量の減少は徳島だけではない。全国でも07年の1790トンをピークに、15年には1156トンと35・4%減少している。資源保護と安定供給が全国的な課題となっている。
【写真説明】支援センターが取り組むアワビの稚貝育成=美波町





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