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徳島駅伝
第62回徳島駅伝 大会を振り返って   2016/1/8 10:53
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第62回徳島駅伝 大会を振り返って 6日に熱戦の幕を閉じた第62回徳島駅伝(徳島陸協、徳島県、徳島新聞社主催)は、5年ぶり18度目の優勝を果たした徳島市の強さと、地道に若手の育成に取り組んできた小松島、阿南両市の躍進が際立った大会だった。運営面では今回から16郡市がそれぞれカラフルなユニホームをそろえ、新春の阿波路はひときわ華やかだった。

 3日間全てのレースで1位となり、完全優勝を達成した徳島市は主力の一般勢の安定感が光った。初日からトップに立ち、流れをつくったことで中高生の気持ちに余裕が生まれ、ミスなくつないだ。

 20年ぶりに2位となった小松島、8年ぶりに3位に入った阿南の両市に共通するのは、地道に育てた若手の活躍だ。小松島市は、2年連続で最優秀競技者賞(MVP)に輝いた大西(プレス工業)ら一般勢の快走も光ったが、高校生の4選手も全員、区間6位内(区間賞1を含む)と健闘。5年前から開く中学生対象の合同練習会で力をつけた選手が進学先でさらに成長し、戦力を底上げした。

 阿南市は3年連続総合1位となった中学生と女子が実力通りの走りを披露。一般勢の駒不足を補って余りある若手の力走が躍進を支えた。

 順位を一つ下げたとはいえ、板野郡が4位に踏みとどまったのも、名西郡が第48回大会以降で最高の6位に入賞したのも同様の理由だ。

 対照的に、力のある一般選手らに故障者が出たことが響いて5位に転落したのが鳴門市。一般勢が大きな貯金をつくり、楽な気持ちで中高生が走れる状況をつくるのが鳴門市のこれまでの必勝パターンだった。今回は中高生に例年とは比べものにならないプレッシャーがのしかかったようだ。

 確かに、長丁場で大きな貯金をつくることが駅伝では有利だが、一般勢の出来に左右されない若手の育成こそが何より重要だろう。中学生総合で13位に沈んだ鳴門市はもちろん、完全優勝した徳島市でさえ、中学生総合は6位。両市には中学生の発掘と育成が今後の課題として浮かび上がった。

 12~15位の勝浦郡、美馬郡、阿波市、三好郡の下位にも同じことがいえる。過疎化と少子化が進む中でチームを仕立てる困難は想像に難くない。長期的視点に立って継続的に若手をはぐくむことで、活路を見いだしてほしい。

 7~11位は美馬市、海部郡、那賀郡、三好市、吉野川市の順。美馬市などは若手育成に熱心で、近い将来の浮上が見込める。5年連続でオープン参加した名東郡は、過去最多の30区間にエントリー。うち女子(中学女子を含む)の全10区間で出走を果たしたことを、関係者は喜んでいた。地域一丸となって、フル出場を目指してもらいたい。

 一方、それぞれのユニホーム姿で走ったことで、どこの郡市の選手が走っているのかが、沿道から一目で分かるようになった。着順や通過順位を識別しやすく、大会運営の円滑化にもつながったようだ。選手からは「同じユニホームの仲間からたすきをもらうことでチームの一体感が強まった」との声が聞かれ、声援を送るファンは「応援しやすい」と話していた。

 開会式で卯木英司大会長(徳島陸協会長)は選手に対し、「各郡市の子どもたちに将来、あのユニホームを着て走りたいと思われるような活躍をしてほしい」と話した。統一ユニホームがジュニア選手発掘のきっかけとなり、さらには徳島駅伝への各郡市の挑戦が地域活性化につながることを願っている。
【写真説明】再出発の39区で激しい先頭争いを繰り広げる16郡市の中学女子選手=6日、吉野川市川島町宮島








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