徳島新聞Web

12月3日(土曜日)
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鳴潮
12月3日付
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 神様の偶像ばかりか、めったに名前も唱えてはならないとされ、いつしか呼び名を忘れてしまった民族もある。ここまで敬虔(けいけん)であれ、とまでは言わないが、あまりに気安く使うのもどうだろう

 近ごろ、神という文字をよく目にする。恒例の新語・流行語大賞の年間大賞もプロ野球広島カープの活躍を象徴する緒方孝市監督の「神ってる」が選ばれた。行き届いたサービスを受けたときに使う「神対応」などは、もはや一般化したといっていい

 考えてみれば、とりたてて最近の傾向というわけでもないようだ。何とか大明神とか、何とかの神様といった言い方も昔からある。日本では神と人の垣根が、それほど高くはないのだろうか。恐れを知らない、と眉をひそめる人もいるに違いない

 この拙速さもその表れ、といっていいかもしれない。総合型リゾート施設整備推進法案、通称カジノ法案が衆院委で可決された。鉄火場にも神様がいることを、すっかりお忘れになっているようである

 この神様は、神は神でも荒ぶる神である。今合法なギャンブルでさえ、うっかり魅入られ家族や財産を失い、人生を狂わせてしまう人がいる

 新たな神様を迎えるのなら、ギャンブル依存症対策や犯罪防止策の策定など、まずやらなければならないことがある。賭場の神をもっと恐れるべきではないか。

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