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鳴潮
6月28日付
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 将棋界には、名人になる棋士は天に選ばれた者という考え方がある。最も若い21歳で名人位に就いた谷川浩司九段、7冠制覇を成し遂げた羽生善治3冠がすぐ頭に浮かぶ。史上最年少棋士の藤井聡太四段もその一人だろう

 まさに日の出の勢いである。竜王戦決勝トーナメントで、30年ぶりの新記録となる29連勝を達成した。新鋭の増田康宏四段を投了に追い込んだ一手は、華麗な自陣飛車だった。才気にあふれる将棋がファンを魅了している

 「自分でも本当に信じられない。非常に幸運でした」と至って謙虚だ。これまで「望外の結果」「僥倖(ぎょうこう)としか言いようがない」と連勝を続けても、おごるそぶりすら見せない。まだ14歳。なのに、風格は名人候補そのものである

 藤井四段は小学校2年のころ、谷川九段との指導将棋で「引き分けにしようか」という提案を嫌がり、将棋盤を抱えるようにして泣いた。それから、わずか数年。もう、将棋界のみならず国民が藤井四段を離さない

 過去の例もそうだが、実力がある四、五段クラスの若手は、上位の棋士に比べて、連勝しやすい環境にある。予選が多く、タイトル保持者ら強豪と対戦する機会が少ないからだ

 それでも、勝ち進めば、いずれは羽生3冠との公式対局も実現しそうだ。選ばれた者同士の一戦を見詰める人垣の一人になりたい。

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