植木鉢から人間が生えている。その首からひょろひょろと伸びた赤い花・・・。四国大学短期大学部2年、谷口佳織さんのデザイン作品「ACID RAIN」(酸性雨)である
目を凝らすと、雨粒にはボルトナットの間に挟む丸い座金(ざがね)が使われているのが分かる。その表現の面白さ、作品に漂う不思議な印象などが評価され、県展デザイン部門・第1席の特別賞に選ばれた
徳島市内のあわぎんホールへ、その県展を見に行った。谷口さんは7部門の特別賞受賞者中、最年少の19歳。最高齢は書道の詫間勝子さん、72歳。おばあちゃんから孫の世代の作品までが仲良く会場に集う。それが県展のいいところだ
のどかな「秋日和」で写真部門特別賞になった阿部啓三さん(56)は、2年連続の快挙である。美術工芸部門特別賞の松下敏之さん(29)の父は、同じ陶芸家で県展招待作家の松下雄介さん。“2世作家”の活躍も話題を呼びそうだ
松下さんの受賞作「鉄釉線文花器」は「自虐的といっていいほど努力をしているのが分かる」と評価された。ひたすら高みを目指す10代、20代の若手作家の台頭を見るのは気持ちのいいものだ。県展のみならず、世知辛い世の中に希望の灯をともす
県展の1期展は18日まで、書道部門の2期展は20日から28日まで開かれる。秋の一日、家族で会場を回るのも楽しいだろう。
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