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新しい日本の姿は見えた。その根底にある理念も分かりやすかった。「目指していこうではありませんか」。ソフトな語り口の中にも情熱があった。鳩山由紀夫首相の所信表明演説のことである
目標は、人と人が支え合う社会をつくっていくこと。そのための政治を弱者の視点から進めていく。政権交代を選んでくれた国民のために、まずは「戦後行政の大掃除」から始める。ざっくりと言えばこういう内容だった
そんな社会への推進力となるのが、鳩山氏が座右の銘とする「友愛」であり、スポーツやボランティア活動からつながっていく地域の「新しい絆(きずな)」だと主張していた。愛を原点に絆を育てるのが政治ということなのだろう
その政治理念はよしとしたい。ただ、演説では理念が先行し、今の日本が抱える課題にどう対処するかについての具体論が聞けなかったのは残念だ。今後の論戦では、理念に負けないようしっかりと語ってもらいたい
議場の野党席にも目をやりながら、「一緒に実現していこうではありませんか」と呼び掛ける場面もあった。国民のための政治改革を実現していくのに、与党も野党もない。視線にはそういった思いも込められているのだろう
鳩山氏は、明治維新をとらえて「無血の平成維新」に取り組んでいるという。ぜひ、日本の夜明けを見せてほしいものである。
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