本紙「読者の手紙」に最近こんな投書が相次いだ。<県立図書館の予算増を望む><図書購入費削減 県は見直せ>
藍住町で開かれた県読書振興大会で、財政難で新刊書の購入すらままならない図書館の現状を憂える声が上がったのがきっかけだ。<いくら財政難といっても約5千億の県予算のうちの1億円くらい図書予算に割けぬものか>。小松島市の宮泰弘さんはそう批判する
県立図書館の本年度の図書購入費は約3200万円。1億1千万円以上あった1997年度の3分の1以下である。これでは県の掲げる文化立県が泣くだろう
<言葉は、人生を歩くための杖(つえ)である>と文芸評論家の秋山駿さんは言う(「片耳の話」光芒社)。<若いときは、高く跳ぶための杖だが、老いれば、転ばぬための杖である>と
言葉と出合う最良の方法は、なんと言っても読書だろう。図書購入費の大幅な削減は、そうした言葉との幸福な出合いを阻むことにもなりかねない。秋山さんは、こうも言う。<人間の良い言葉を持っていなければ、青年であってもすでに人生は耐え難いものになっているだろう>
27日から読書週間が始まった。今年の標語は<思わず夢中になりました>。秋の夜長、携帯電話やパソコンの画面を閉じて本のページを開いてみよう。“人生を歩くための杖”に出合えるかもしれない。
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