徳島新聞Web

1月18日(木曜日)
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鳴潮
6月29日付
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 来日公演から50年になるという。もうそんなに、と感慨にふけるのは既に還暦を過ぎた方々か

 その世代よりも、だいぶ遅れてではある。ビートルズに音楽の扉を開けてもらった一人である。グループはとっくに解散していたが、まだ学校が長髪やエレキギターを敵視していたころだ。なけなしの小遣いで買ったレコードがすり減るのが惜しく、カセットテープに録音して、繰り返し、繰り返し聞いた

 開いた扉から見える海の向こうの景色にあこがれ、ラジオの洋楽チャートに耳を澄ませた。流れてくる旋律に、体の奥深くから震えるような感覚は、それ以来、ほとんど味わった記憶がない。10代は、やはり特別な年代なのである

 デビュー曲は「ラブ・ミー・ドゥ」、愛しておくれ。英国の地方都市リバプールで産声を上げた4人組が世界を席巻するのに、それほど時間はかからなかった。1960年代。既成の秩序が崩れて、新しい価値観が日々、生まれた時代。若者たちが世界を動かした時代

 変化ということだけに着目すれば、今も60年代と変わらない混沌(こんとん)にある。あまりに早過ぎて、その速度に人が追いついていけない場面も少なくはない

 この喧騒(けんそう)から、何が創造されるだろうか。激動の20世紀のBGMはビートルズで決まりだろうが、21世紀のそれを、世界は今、探し求めている。

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