徳島新聞Web

12月15日(金曜日)
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鳴潮
8月26日付
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 鮎喰川の蛇行に合わせて、黄金色の田が上流へと伸びる。やがて実りの秋、と感慨にふける間もなく、汗が滴り落ちた。河原には涼を求める家族連れ。そんな景色が、まだまだ似合いそうなこのごろである。<朝も秋夕も秋の暑さかな>鬼貫

 本紙に掲載された森二三子さんの投書を読んで、神山町を訪ねた。4、5年前からサルが集団で現れて、夏は野菜、秋は柿や栗、冬は大根、春はタマネギを食べ尽くすのだそうだ

 作物を網で囲うなどの対策をしているが、とても手に負えないという。猛暑の中、朝から晩まで、サルの番をしたことも。食害に悩まされているのは、森さん宅に限らない。おりのような防護柵で菜園を覆っている家もあった。獣の天下である

 残暑もお構いなしの食欲は、考えてみれば当然だ。人が避暑に来るような林間で過ごしているのである。だが、結構なご身分だね、と冗談めかして言えるほど食害は生やさしいものではない

 山の大食漢には、イノシシやシカもいる。「山里では獣害で何も作れなくなるのではないか」。森さんの心配も、杞憂(きゆう)ではあるまい。過疎も進むだろう

 静かな静かな里の秋どころか、やがて来るのは獣たちの供宴の秋。ハンターの育成など、行政が対策を急いでいるのも知ってはいるが、被害に比べて、そのスピードが少し遅い気がする。

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