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鳴潮
9月8日付
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 歴史的といわれる会談はいくつもあるが、これもその一つだろう。1972年9月、田中角栄首相と中国の周恩来首相が北京で行った会談である
 
 2人が調印した共同声明により、戦争で途絶えた日中の国交が回復した。声明で日本は、中国国民に重大な損害を与えたことに「責任を痛感し、深く反省する」と表明し、中国は友好のために賠償請求を放棄すると宣言した
 
 会談は台湾や日米安保条約の扱いも焦点だったが、大きな対立にはならなかった。背景には、ソ連と敵対していた中国が日本との関係修復を急いだという事情があったとされる。ただ、田中、周両氏ら懐の深い政治家の存在が大きかったのも間違いない
 
 その会談で、今も尾を引く論争がある。沖縄県の尖閣諸島を巡るやりとりだ。中国側は、問題の棚上げを持ち掛けた周氏に田中氏が「分かった」と応じたと言う。一方、領土権争いはないとする日本側は、棚上げで合意した事実はないとしている
 
 当時は主要な問題ではなかった尖閣が今、最大の火種として両国の間に横たわる。5年前、中国が国交正常化40周年の記念式典を中止したのも尖閣が理由だった
 
 45周年の今年はきょう、10年ぶりに北京で式典が開かれる。関係改善のきっかけになるなら歓迎したい。共同声明も、争いは平和的手段で解決するとうたっている。

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