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12月16日(土曜日)
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16日(土)
17日(日)
鳴潮
10月5日付
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 弘法大師が一夜にして建立したと伝わる70番札所本山寺(香川県三豊市豊中町)は、四国霊場でも数少ない五重塔を持つ寺院である。頭に馬をいただいた馬頭(ばとう)観音を本尊としている
 
 明治期に再建された五重塔は、来年の完成を目指し、平成の大修理中。それに合わせ、去年から時期を選び、秘仏の本尊を公開している。寺の行事としては100年ぶりになるという
 
 金色に輝くありがたい姿を本堂で拝ませてもらった。観音様なのに怒っている。四方八方に何本も手を伸ばし、憤怒の形相である。とかく腹の立つことの多いこのごろだ。やむを得まい
 
 と、まるで益もない解釈は脇に置き、怒りには相応の理由がある。仏教語大辞典によれば<一切の魔や煩悩をうち伏せるはたらきを示す>姿らしい
 
 鎌倉時代末に建った本堂は、本瓦葺(ぶ)きの寄せ棟造りで、国宝に指定されている。堂内の柱に文字が掲げてあった。「無垢清浄光(むくしょうじょうこう)」「慧日破諸闇(えにちはしょあん)」「能伏災風火(のうぶくさいふうか)」「普明照世間(ふみょうしょうせけん)」。観音経の偈文(げもん)の一部だと長田實生住職が教えてくれた。偈は、教理などを4字、5字、または7字で一句とし、示したものである
 
 清らかな知恵の光が、さまざまな闇を破り、災いを抑え、広く世間を照らす。参拝の女性が、馬頭観音と静かに向き合って、経を読んでいた。今回のご開帳は9日まで。来年も行う予定。

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