阿波踊り写真コンクール 第64回入賞作

 第64回阿波踊り写真コンクール(徳島新聞社主催)の審査会が25日、徳島市の同社であり、第1席の推薦に喜多昌弘さん(79)=阿南市=の作品「笑顔」が選ばれた。特選3点、入選20点も決まった。

 県内外の写真愛好家145人から754点の応募があり、日本写真家協会会員の宮武健仁さん(50)=松茂町中喜来=が審査した。

推薦 「笑顔」 喜多昌弘(阿南市)

特選 「えびすの夏」 吉田仁志(徳島市)

特選 「笑顔満点」加藤敬二(石井町)

特選 「移動中」 宇治秀壽(鳴門市)

 入選受賞者の皆さん

坂東剛、山田喜吉、柳本正、岡本大樹、福井純子、南賢治、増田実、藤原孝一、佐竹宏之、住元優、上井茂、森住孝義、白浜剛、富加見美枝、佐藤義雄、出開善隆、岡田好文、阿部啓三、秋田一仁、村川浩一

笛吹く男 柳本正 

跳躍 白浜剛 

待ってました夏! 坂東剛 

水面に映える笑み 村川浩一 

笑顔を探して 出開善隆 

指先の姿勢 住友優 

輝く笑顔 佐竹宏之 

阿波の女 福井純子 

阿波の夏 森住孝義 

ヤットサー 富加見美枝 

ふれあい 岡田好文 

フィナーレへ 岡本大樹 

こっち向いて 佐藤義雄 

お母さんと 山田喜吉 

驟雨 南賢治 

輪踊り 上井茂 

踊れ!無礼講だ! 阿部敬三 

踊るお姫さま 秋田一仁 

熱演 藤原孝一 

熱演 増田実 

審査評 ◇

宮武健仁さん(日本写真家協会会員)

 応募作品全般に、踊り子の表情を生き生きと捉えた秀作が多く、レベルは高かった。場所や構図、被写体など多様性に富む色とりどりの作品がそろい、楽しみながら審査をさせてもらった。その中から新しい切り口や目を引く絵柄を賞候補に選んでいった。

 推薦「笑顔」は、スマートフォンを写し込んだ今風の作品。踊り子2人の笑顔と、スマホ画面の笑顔が並んで写り、面白い。2人の表情も若々しく、うまく切り取っている。イチョウの葉の黄緑と、姫様の着物の赤という色調の対比も、爽やかで美しい。

 特選「えびすの夏」は阿波踊りのダイナミックな躍動感が感じられる作品。フラッシュの効果でうちわとメインの踊り子が止まって写り、その他の部分はスローシャッターのためブレて表現されている。激しさや迫力が伝わる一枚に仕上がった。

 特選「移動中」は、新町川沿いの通路を橋の上から見下ろして撮影しているようだ。通路両壁の白いタイルと、光る川面を捉え、光と影がつくり出す構図の面白さを感じた。踊り子ではなく、大太鼓の鳴り物衆が1列に歩くさまも、写真に変化をもたらす要因となっている。

 特選「笑顔満点」は、女性モデルの大きな広告写真の前で、踊り子に声を掛けてポーズを取ってもらったという面白い一枚。一瞬どきっとさせる、目を引く写真となっている。これまでの阿波踊りの写真ではあまり見掛けなかった斬新な絵柄に注目した。

 出品作品には、秀作が多かった半面、もう一歩という惜しい写真も目立った。「目の表情は生きているか」「指先まで表情があるか」「視線の方向が寸詰まりではなく空白があるか」などは、細かいことのようで実は出来映えの鍵を握っているので、おろそかにしないよう注意したい。

 また、審査を通して気になったのは、プリントの色の濁りだ。踊り子を輝かせようとしている写真で、色彩が足かせとなっていないか、いま一度チェックをしてみよう。パソコンで補正、修正する際には、パソコン画面、仕上がったプリント、カメラのデータ、と三つの色がそろい、正確に現物の色を再現できているかどうかの確認が必要だろう。

 ◆みやたけ・たけひと 東京工芸大写真工学科卒。写真処理機器メーカーで勤務後、1995年に帰郷。桜島の噴火に間近で接して以来、マグマの赤の世界に魅せられ、ライフワークとして火山撮影に取り組む。吉野川や水辺に舞う蛍など多様に変化する水の表現も追求している。「日経ナショナル ジオグラフィック写真賞2013」グランプリ受賞。ニューヨークに招待され個展「日本の夜と光」を開催。写真集に「清流吉野川」「生きている大地『桜島』」など。

作品展

◇とき 平成29年10月14日(土)~27日(金)

◇ところ 阿波おどり会館2階ギャラリー(徳島市新町橋2)

◇入場料 無料

主催 徳島新聞社

後援 徳島市、徳島市観光協会

協賛 キヤノンマーケティングジャパン株式会社、阿波手漉和紙商工業協同組合

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