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ISO視覚障害者用設備作業部会の議長になった   2003/12/13 17:10
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ISO視覚障害者用設備作業部会の議長になった末田 統さん
(すえだ・おさむ)

 視覚障害者が町に出て、できるだけ一人で歩けるよう支援する設備の一つが視覚障害者誘導用ブロック=点字ブロック。日本で開発され、世界に広まった。その日本の規格づくりをまとめてきた。

 「大事なのは、視覚障害者が使いやすいかどうか。利用者の意見を聞きながら開発しなければ、本当にいいものはできない」。ブロックの素材、点字の盛り上がり具合や大きさによって使いやすさは変わるという。

 国際標準化機構(ISO)での役目は、視覚障害者が世界のどこへ行っても同じブロックの上を歩けるよう、国際規格をつくること。「どの国も自分の規格を使うよう主張するだろうから、ゼロから開発するのと違った難しさがある」と重責をかみしめる。

 松山市出身。小学生のころ、近所に盲学校と聾(ろう)学校があり、銭湯でおけを手探りで探す障害者の姿などを見てきた。そのころから「いつか人工の目を作ろう」と考え、大阪大学基礎工学部で電気工学や制御学を、医学部聴講生として解剖学を学んだ。

 同大講師、鳴門教育大助教授を経て一九九六年から徳島大大学院工学研究科教授。この間、障害者の生活支援機器作りに没頭し、盲人用ワープロや新聞記事の音声変換装置などを独自に開発した。八六年には全国の有志と「日本リハビリテーション工学協会」を設立し、十四年間、代表を務めた。

 視覚障害者を取り巻く現状について「技術が進歩し、携帯電話にみられるように、画像で情報をやりとりするようになればなるほど、視覚障害者にとっては使いにくいという問題が出てくる」と指摘。障害者が得られる情報を保証するためにやるべきことはまだ多いという。

 徳島市内在住。六十一歳。