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石井町で住民による助け合い運動を進めるNPO「あかねの和」理事長   2006/2/16 15:26
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横野 はつみさん
(よこの・はつみ)

 介護が必要なお年寄りや子供を一時的に預かる場「おるすばんハウス・とおりゃんせ」を石井町高川原の民家にオープンした。「ややこしい手続きをしなくても、困った人が近くで、すぐ面倒をみてもらえるような場所が必要。現在の公的制度のすき間を埋める活動にしたい」と力を込める。

 現在の介護保険制度や障害者支援制度では、急な対応や限度を超えたサービス提供は難しい。こうした部分を、NPO法人や地域住民の協力で補い合おうという取り組み。「人はその人らしく生きることが必要」というのが持論だ。

 町内外の特別養護老人ホームで約十年間、働いた経験を持つ。施設では、食事の時間も寝る時間も決められ、「家に帰っても、自分の居場所がない」と悲しげに話す入所者もいた。一人一人に十分、向き合えなかった悔しさが、現在の活動の原点となっている。

 退職した二〇〇三年、賛同する主婦やヘルパーらで「あかねの和」を設立。自宅を地域のお年寄りに月に二回開放し、食事を作ったり、ミニコンサートを開いたりする「ふれあいいきいきサロン」を始めた。活動は今も続き、その前向きな姿勢に引かれる人は多い。

 「『とおりゃんせ』は、わらべ歌のように地域の人に浸透できれば、という思いから。おもっしょかったなあ、また来たいなあと感じられるような空間にしたい」。さらりと話す言葉の端々に、自身の住む町への深い愛情がにじむ。

 息子二人は独立し、石井町浦庄の自宅で自衛官の夫と長女の三人暮らし。五十一歳。