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甲子園出場を決めた徳島商監督   2006/7/27 19:31
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甲子園出場を決めた徳島商監督中崎 誠さん
(なかざき・まこと)

 選手を信頼している。ベンチでの動きは少ない。「静」の指揮官だ。

 時折、ベンチの前に姿を見せ、選手たちに細かく守備位置を指示。ピンチには絶妙のタイミングで伝令役の選手をマウンドへ送る。好プレーには拍手を送り、失敗しても笑顔で迎える。

 ノーシードからの優勝。「感激しています。伝統校の重圧はありました。しかし、選手に引っ張られてここまできた」。昨年十一月に高校の先輩の中山監督から指揮を引き継いだ。三十六歳の若手指導者の表情が崩れた。

 選手を乗せるのがとにかくうまい、と他校の監督はいう。この日は「決勝は祭りぞ。みこしに乗っかったものの勝ちや」と、大一番の舞台に送り出した。

 県春季大会は初戦で敗れ、選手たちは落ち込んだ。練習はいっこうに盛り上がらず、選手たちの前でユニホームを脱ぎスライディングパンツ一枚になって、はだしでベースを一周。ヘッドスライディングでホームベースに滑り込んだ。「そしたら選手がにこにこし始めてくれてね。これは地なんです」

 日和佐高時代は無名の三塁手。最後の夏は畠山を擁する池田高に敗れた。スクイズを失敗した苦い経験だけが残った。法政大卒業後、一九九一年に教員に採用され、海南高、小松島西高を経て、昨春から徳島商高に赴任した。

 小松島西高で指導を始めた九四年にチームをいきなり甲子園に導いた。今回も就任一年目。勝ち運を持つ男だ。「めぐり合わせか、私は恵まれている。いい生徒、いい方々との出会いに感謝したい」

 二度目の甲子園。「前回は選手たちと一緒になって子供みたいに楽しんだ。今回もやはり楽しんで、しかし、いい野球をやりたい」。海部郡由岐町木岐出身。徳島市城東町一で、妻明美さん(35)と二人の子供の四人暮らし。